...家相を見て貰うのにかこつけて...
芥川龍之介 「妖婆」
...この夜おとよは下心あって自分から風呂もたててしまいの湯の洗濯にかこつけ...
伊藤左千夫 「春の潮」
...他の乘客に見えない樣にそれをかこつてゐたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...何かこつこつやっている姿をみていると...
上村松園 「花筐と岩倉村」
...それもないのです」幸吉は不運をかこつ様に言った...
江戸川乱歩 「鬼」
...竹生島へ参詣をかこつけて...
中里介山 「大菩薩峠」
...夫婦(みょうと)で仕合(しあ)わせに飯をたべているからな」相手にかこつけて...
中村地平 「南方郵信」
...自分達の心細い生活を歎きかこつ...
野口米次郎 「能楽論」
...恨(うら)みは何(なに)とかこつべき...
樋口一葉 「われから」
...毎日退屈をかこつて...
牧野信一 「熱海線私語」
...丘の下に借りてある舟大工の離れへ行つたりして何かこつこつと飽かずに営んでゐた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...嫌らしい男がひとの顔をジロジロ眺めてそりや気味が悪かつたのよなどゝ貞操にかこつけて無貞操な自惚れをよく云ふやうな道子だから...
牧野信一 「凸面鏡」
...嵯峨へ帰る人はいづこの花に暮れし一行の雁(かり)や端山に月を印す朝顔や手拭の端の藍をかこつ水かれ/″\蓼(たで)かあらぬか蕎麦か否か柳散り清水涸(か)れ石ところ/″\我をいとふ隣家寒夜に鍋をならす霜百里舟中に我月を領すそのほか調子のいたく異なりたるものあり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...われはその乏しく足らざるをかこつ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...未熟な技(わざ)をかこつこともござるが...
吉川英治 「剣難女難」
...流々(るる)の身をかこつ調べとも聞かれれば...
吉川英治 「剣難女難」
...いくらかこつを心得てきたらしい...
吉川英治 「三国志」
...しかし他方にはキリスト教にかこつけて背反を計るものさえあった...
和辻哲郎 「鎖国」
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