...世間にはかげ口をきかれるのを苦に病んでゐたせゐもあるのだつた...
芥川龍之介 「一塊の土」
...こんなかげ口を耳にはさむと...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...あの人は、これからの永い人生に於(おい)ても、その先天的なもののために、幾度か人に指さされ、かげ口を言われ、敬遠せられる事だろう...
太宰治 「正義と微笑」
...京童はこういうかげ口をきいたものだそうである...
中谷宇吉郎 「八戒に遭った話」
...他人がかげ口をささやいたか何かして...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...かげ口や偶然やいわれのない苦情の犠牲になりやすく...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...お前のことを頭のおかしくなったジジイっていうふうに鼻でわらうやつだっているんだ! お前がそうやって自分のかげ口をたたいているやつをニクンで...
ライマン・フランク・ボーム Lyman Frank Baum 大久保ゆう訳 「サンタクロースがさらわれちゃった!」
...噂やかげ口などに...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...あらぬ噂やかげ口が飛ぶのもそのためで...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...このとんぼ組(ぐみ)の餓鬼大将(がきだいしょう)とかげ口をいわれているものは...
吉川英治 「神州天馬侠」
...対石川数正への非難や、かげ口が、(ふた股(また)者(もの)よ)(獅子(しし)身中の虫だ)などと、いよいよ露骨になって来たのは、秀吉と信雄の単独講和に、家康が置き去りをくって以来、事々に、徳川家の不利が目立って来た、この半年の間だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...かげ口に増長天王(ぞうちょうてんのう)と悪口をいっているが...
吉川英治 「増長天王」
...かッと眼を開く――というかげ口を...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...世間の眼は、ようやく、赤穂の遺臣の心根に猜疑(さいぎ)を向け、かげ口、露骨な誹(そし)り、蔑(いや)しみなど、冷たいものの中ではあったが、(誰か知ろう万丈の雪)と、十内はいつも笑っている...
吉川英治 「日本名婦伝」
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