...かすかに陽炎(かげろう)が動いていた...
芥川龍之介 「将軍」
...誠に蜉蝣(かげろう)に等しいものである...
高浜虚子 「俳句への道」
...一日の炎暑が漸(ようや)くかげろうとする時分になると...
高浜虚子 「別府温泉」
...何かチラチラとかげろうものがあるような気がして...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...もう春めいた陽炎(かげろう)が立っているかのようである...
近松秋江 「黒髪」
...言葉の説明でつかまえようとするとふいと消えてしまう不思議なかげろうのようなものである...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...芝にはかげろう鳥の影...
寺田寅彦 「備忘録」
...麦畑(むぎばた)に陽炎(かげろう)が立つ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...陽炎(かげろう)のように撒き散らされそうな気がするのです...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...陽炎(かげろう)の中に坐っているような...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...かげろうのような長い脚(あし)の虫が飛びまわっている...
林芙美子 「河沙魚」
...小鳥の骨に三本のかげろうの繊糸を絃(げん)にかけた小さい琴をひきはじめた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「琴」
...」と云いながらめくらのかげろうが杖(つえ)をついてやって参りました...
宮沢賢治 「蜘蛛となめくじと狸」
...かげろうはやれやれというように...
宮沢賢治 「蜘蛛となめくじと狸」
...かげろうはほんとうにあわれな細い声ではじめから歌い直しました...
宮沢賢治 「蜘蛛となめくじと狸」
...「わたくし此処(ここ)でほんの小さいかげろうの姿までが...
室生犀星 「花桐」
...お甲のにおいが陽炎(かげろう)のように立つ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...冬かげろう一子等之館(こらのたち)に起き臥(ふ)ししている妙齢の巫女(みこ)たちは...
吉川英治 「宮本武蔵」
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