...たった一人陽炎(かげろう)の中を河下(かわしも)の方へ歩き出した...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...馬ふんの燃える夜の陽炎(かげろう)...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...陽炎(かげろう)の様に...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...およそ動物には朝(あした)に生まれ夕(ゆうべ)に死ぬ蜉蝣(かげろう)のごとき短命なものもあり...
丘浅次郎 「生物学より見たる教育」
...誠に蜉蝣(かげろう)に等しいものである...
高浜虚子 「俳句への道」
...「かげろう」が立つのは...
寺田寅彦 「茶わんの湯」
...野を蔽(おお)う一面の陽炎(かげろう)は逆上(のぼせ)るほどに二人を込めた...
夏目漱石 「虞美人草」
...黒鉄(くろがね)の甲(かぶと)が野を蔽(おお)う秋の陽炎(かげろう)のごとく見えて敵遠くより寄すると知れば塔上の鐘を鳴らす...
夏目漱石 「倫敦塔」
...屋根の波の上に陽炎(かげろう)が燃えて...
野村胡堂 「九つの鍵」
...薄い座蒲団(ざぶとん)からユラユラと陽炎(かげろう)が立ち昇ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...モヤモヤとかげろうがのぼっている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...あちらにもこちらにも陽炎(かげろう)らしいものの立っているのを...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...彼は三本のかげろうの糸を切って鳥骨の琴を投げすて...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「琴」
...」と云いながらめくらのかげろうが杖(つえ)をついてやって参りました...
宮沢賢治 「蜘蛛となめくじと狸」
...「わたくし此処(ここ)でほんの小さいかげろうの姿までが...
室生犀星 「花桐」
...陽炎(かげろう)が立って...
吉川英治 「下頭橋由来」
...陽炎(かげろう)のような陽影(ひかげ)が...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...そこらに乾いている馬糞(まぐそ)から陽炎(かげろう)が燃えている...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??