...今頃はもうお陀仏様なんだ」とさも可愛げにお末の顔をぢつと見てくれた...
有島武郎 「お末の死」
...今度こそはお陀仏と来べえから...
犬田卯 「瘤」
...力(りき)んでも踏反(ふんぞ)り返っても三月経てばゴロゴロッと痰(たん)が咽喉(のど)へ引(ひっ)からんでのお陀仏様(だぶつさま)――とこう覚悟して置かにゃ虚偽(うそ)だよ...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...「とうとう自分でお陀仏(だぶつ)になったか」「あんがい...
海野十三 「金属人間」
...お陀仏(だぶつ)になってしまうぞ!)と思ったので...
海野十三 「爆薬の花籠」
...みんなお陀仏だ、海の底で――あの連中のいばしょとしては、海の底がいちばんいいのじゃないかね...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...ついにお陀仏となってしまったそうである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...もうお陀仏である...
種田山頭火 「其中日記」
...「何とかうまい賛辞のうちにブロンドーをお陀仏(だぶつ)にしてやりたいんだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「やつぱりお陀仏だ...
永井荷風 「買出し」
...あの小坊主は井戸へ落っこってお陀仏ですぜ...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこから真直ぐに*2氷穴へやって行ってお陀仏ということになってしまったのだろう...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そのためお陀仏になってもそれきりであるという例の半分やけくその考えであった...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...今夜のうちにお陀仏よ...
夢野久作 「女坑主」
...御本尊の仁三郎のお陀仏自身にすら思い付かない……しかも仁三郎一流の専売特許式珍劇がオッ初まって...
夢野久作 「近世快人伝」
...じぶんのからだがお陀仏(だぶつ)だぞ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...寝たまんまのお陀仏(だぶつ)となったに相違ありません...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「さ、お陀仏だ」と、カテリーナ・リヴォーヴナはささやいて、どれ後始末をしようと身をもたげたその刹那、度かさなる犯罪を秘めて森閑としているその家の四壁が、耳を聾せんばかりの打撃を受けて、ぴりぴりと震動しだした...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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