...箸を持って、婿をはさんで、アンとお開き、と哺(くく)めてやるような縁談ですから、否(いや)も応もあったもんじゃありません...
泉鏡花 「婦系図」
...都合があってこちらで塾をお開きなさるに就いて...
泉鏡花 「婦系図」
...それを台の蔭でお開きになり...
海野十三 「深夜の市長」
...ひどく凄いものでもご覧になったらしくカッとお開きになったまま...
大阪圭吉 「幽霊妻」
...今此の城をお開きなさるのは...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...ここで弁当をお開きになって...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「どうしたの? まだ怒ってるの?」「………」「え、おい、………怒らないでもいいじゃないか、どうにかするから、………」「………」「おい、眼をお開きよ、眼を………」云いながら、睫毛(まつげ)がぶるぶる顫(ふる)えている眼瞼(まぶた)の肉を吊(つ)りあげると、貝の実のように中からそっと覗(のぞ)いているむっくりとした眼の玉は、寝ているどころか真正面に私の顔を視(み)ているのです...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...閂(かんぬき)で閉ざしておいたのがなお開きはしないかと恐れるかのように...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お開きと致そうかいなあ」「そうじゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...其の日お帰りになりましても一言も口をお開きになりません...
浜尾四郎 「殺された天一坊」
...お立派にお店をお開きに成ります処を見せて下され...
樋口一葉 「十三夜」
...お立派にお店をお開きに成ります處を見せて下され...
樋口一葉 「十三夜」
...パーティーはお開きになりつつあった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...最高の芝居になるぞ」第十九章 知らぬが……ブルース卿宅のグラントリーでは客間のブリッジがお開きになった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...仲へ立った私のお開きまでの苦労と言ったら――して...
牧逸馬 「助五郎余罪」
...城をお開き下さりませ...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...宮はお開きになろうともあそばされないのに気を揉(も)んで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...すでにご評定も何十回となくお開きと聞いています...
吉川英治 「三国志」
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