...しかも私の愛はなお足ることを知らずに奪おうとしている...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...人類の食糧はなお足り過ぎて毎年夥多の胃病患者を出すにあらずや...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...何百台の「ギロチン」を備えてもなお足らぬほどである...
大隈重信 「大戦乱後の国際平和」
...責め苛んでもなお足らず...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...東伯爵のお足さんだとでも仰しゃるんですか?」「兄なんです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...お足元が心もとない」と...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...なお足りないのだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「はい、今朝は早くとおっしゃっておいででございましたが、お足が痛いからとおっしゃって、もう一日お泊りなさるそうでございます」「そりゃそうでしょう、あのお御足(みあし)では……あまり旅にお慣れなさらないお方のようですね」「ほんとに女のようなお若い、お美しいお侍(ひと)でいらっしゃるのに、お足を、あんなにお痛めなすっては、おかわいそうでございます」「お見舞に上ってみましょう」お角はこう言って、その足を痛めた美しい侍の、三番の室というのを見舞に行こうとしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...どうかごゆっくりと御用をお足しなさいまし」快く引受けたから...
中里介山 「大菩薩峠」
...でもお足許がおあぶのうございますよ」こういった気合に...
中里介山 「大菩薩峠」
...それこそ僕を換うるもなお足らぬであろう...
新渡戸稲造 「ソクラテス」
...坂本へ出ては用心し給へ千住がへりの青物車にお足元あぶなし...
樋口一葉 「たけくらべ」
...尚(な)お足らぬ処は諸方諸屋敷の古長屋を安く買取(かいとっ)て寄宿舎を作りなどして...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...皆客観を写すこと不完全なれば直ちにこれを画とせんにはなお足らざるものあり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...「あなたお足袋を」この奪衣婆(だついばば)が僕の紺足袋を脱がせた手際は実に驚くべきものであった...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...さすが長夜の宴もなお足らないとする百官も...
吉川英治 「三国志」
...それでもなお足らぬものを覚えたか...
吉川英治 「三国志」
...お足の痕(あと)の土を」と...
吉川英治 「親鸞」
便利!手書き漢字入力検索