...お蔭で花嫁さん(?)を前に...
犬田卯 「沼畔小話集」
...諸戸の沈着のお蔭で...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...今ではみんなお蔭で善(よ)い女房(かない)を持つ事が出来たと言つて...
薄田泣菫 「茶話」
...お蔭でお客は石を二つ三つ購(あがな)はなければならなくなつた...
薄田泣菫 「茶話」
...お姉さんのお蔭で光ちゃん嫁に持つこと出来たら...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...お蔭で死ぬところだったよ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...「どうもお前のお蔭でわたしは自己と云ふものが分つたのだね...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...しかも読んで馬鹿馬鹿しくならんのは全くそのお蔭である以上は...
夏目漱石 「創作家の態度」
...お蔭で又一際(ひときは)高くなることでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「お蔭で町方の恥にならずに濟んだよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お蔭で娘は、何にも知らずに、あの通り――」街の夕陽の中に薄れて行く駕籠、それを見送つて、彦兵衞は聲もなく泣くのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...序(つい)でに今日はひどく機嫌が惡いといふ主人の孫右衞門の部屋に入り、後ろ向になつた孫右衞門の枕元を通つて、窓の締りまで見せて貰ひましたが、此處も二重の締りで、外からは絶對に開けられる筈もなく、また無理にコジ開けた形跡がないのを確めて、「飛んだお邪魔をしました、――でも、お蔭で、曲者が外から入つたのでないことがよくわかりましたよ」「――」默つてうなづく主人の孫右衞門に、丁寧な挨拶だけを殘して、平次はこの調べを切り上げたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二十年来の知己横山天涯君統計好きの乾びた頭にも露の情けの湿はあつて同車して国府津(こふず)まで見送られお蔭で退屈を免れたのは嬉しかつたが...
二葉亭四迷 「旅日記」
...とうとう躾(しつけ)のお蔭で(本当にそれには若干の心づかいがなされなくは決してなかったのでございます)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お蔭で原型はいつの間にか固まり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お蔭でコンナ間違いが出来たじゃないか……ええ?……」一(ひ)と縮みになった一知は...
夢野久作 「巡査辞職」
...貴方がおいでになれば何でもなく片付いたんでしょうけれども……お蔭ですっかり蜂の巣を突っついたようになっちゃって非道(ひど)い眼に会いましたよ...
夢野久作 「暗黒公使」
...眼も口も開かぬくらいセチ辛い目にイジメ附けられたお蔭で...
夢野久作 「眼を開く」
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