...そのお蔭(かげ)で数トンに上るピッチブレンドがキュリー夫妻のパリの研究室に送られることになったのでした...
石原純 「キュリー夫人」
...空気の圧力のお蔭だよ」洞窟は私達をとじ籠めた代りには...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...お蔭で座敷は水だらけになつて...
薄田泣菫 「茶話」
...それもこの子のお蔭だ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...それと云うのが矢張道楽をしたお蔭でございますね...
谷崎潤一郎 「幇間」
...そのお蔭で叔母さんの身の破滅になったと...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...青江の妖刀のお蔭でお化が復活するとしたならば...
豊島与志雄 「怪異に嫌わる」
...お蔭(かげ)さまで」「もう手術をなすったの」「ええ今日(こんち)」「今日(きょう)? それであなたよくこんな所へ来られましたね」「大した病気でもございませんものですから」「でも寝ていらっしゃるんでしょう」「寝てはおります」夫人はそれで構わないのかという様子をした...
夏目漱石 「明暗」
...「お蔭で娘が危難を免れました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...商売はどんな様子で?」「お蔭様で大繁昌です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この二人は駒次郎の馬鹿のお蔭で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...原子爆弾のお蔭でこれも一九四五年の夏に存在価値を失ってしまった...
久生十蘭 「だいこん」
...このいろいろのでたらめの話のお蔭で...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...あいつのお蔭で何も彼(か)も惨々だ...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...己達の意志のお蔭だ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...どんなものも歴史のお蔭(かげ)を受けぬものはありません...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...この赤煉瓦のお蔭と心得ているのであろう...
夢野久作 「暗黒公使」
...主人は、至って健(すこ)やかな質(たち)でござる故、その辺はわれ等も心づよく、働けますし、式事は、吉良殿が御親切におさしず下さります故、お蔭をもって、万端、整いましてござりまする』ほろりとしながらも、何度も、繰返して謝辞を述べた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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