...料理はお粗末な物づくめであつた...
薄田泣菫 「茶話」
...「本当にお粗末な部屋ですけれど...
徳田秋声 「仮装人物」
...こうした「お粗末な」戦争ジャーナリズムも案外決してお粗末な意味のものではなくなりつつあるわけだ...
戸坂潤 「戦争ジャーナリスト論」
...一体文化の民族性と階級性とを同列に並べるということがお粗末な思索なのだが...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...髪はお粗末な洋髪で...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...その連中は「中形端艇(ピンナス)よりまだお粗末な...
久生十蘭 「南極記」
...腹がたつほどお粗末なものだった...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...薄味というのは、卵も牛乳も碌(ろく)に入っていない、お粗末な、だから一個五銭位だったろう、そういうアイスクリームなのだ...
古川緑波 「甘話休題」
...お粗末なオルドヴルに...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...お粗末な料理と未熟なワインを出し...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...お粗末な話をこしらえる羽目になるが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...東京工業大學の門前でカミュの『誤解』上演と記されたお粗末な紙看板が目にとまつた...
正宗白鳥 「心の故郷」
...日に三度のお粗末な飯と早く夜になつて寝ることより他に楽しみを持たぬ小僧等の身の上――夜は九時十時まで夜業にぼい使はれて...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...小磯という人にとにかくお礼の手紙出したら(本になったとき)奥さんからあいさつで、お粗末なもので、と何かたべものの礼へ答えるような文面だったのは面白うございました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...割合お粗末なのがどんどん並べられているが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...こんなお粗末なものかと万太郎には思われました...
吉川英治 「江戸三国志」
...このお粗末な車を見て...
吉川英治 「親鸞」
...ひどくお粗末な別荘といった感じだった...
蘭郁二郎 「植物人間」
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