...その時にお念仏だ...
泉鏡花 「海異記」
...日頃唱(とな)えたこともなかったお念仏(ねんぶつ)を口誦(くちずさ)んだほどでした」理学士は...
海野十三 「赤外線男」
...思わずお念仏(ねんぶつ)をとなえたのだった...
海野十三 「超人間X号」
...だからお念仏だけは申しますまい...
薄田泣菫 「茶話」
...病人はとうとお念仏の一遍も唱へないで亡くなつてしまつた...
薄田泣菫 「茶話」
...あの小高い木の枝でちんちんとお念仏の鉦を叩き続け...
薄田泣菫 「独楽園」
...お互いは一向行悪の凡夫だけれども、お念仏を唱えて、仏力を信じさえすれば、いや、信じさせていただけば、この世は菩薩(ぼさつ)の位、往生すればすぐに仏になるのだ、というのですから、その説明の方法においてこそ、多少異なっている点もありますが、いずれも、大乗仏教であるかぎり、その根本は一つだといわねばなりません...
高神覚昇 「般若心経講義」
...お念仏を唱えていました...
高神覚昇 「般若心経講義」
...お念仏でも称(とな)えたい...
太宰治 「正義と微笑」
...心しずかにお念仏など申し生きた心地もございませんでした...
太宰治 「男女同権」
...波音のお念仏がきこえる・玄海の白波へ幟へんぽん・向きあつておしやべりの豆をむぐ□・旅のつかれの夕月が出てゐる(改作追加)・焼芋をつゝんでくれた号外も読む蚤と蚊と煩悩に責められて...
種田山頭火 「行乞記」
...伯母さんは抽匣へ燐寸をしまひながら火に誘はれて焼け死んだ虫たちの後生のためにお念仏をとなへる...
中勘助 「銀の匙」
...伯母さんは一心にお念仏をとなへて「さあこれでええ」といつて袂をつかませてお寺の門をでる...
中勘助 「銀の匙」
...仏性の伯母さんはどうかしたいのは山山なのだがどうもしやうがないものでお念仏をくりかへしながらやうやく賺してつれて帰つた...
中勘助 「銀の匙」
...お念仏を称(とな)えるもの...
永井荷風 「狐」
...マスクを鼻の方へあげてお念仏を唱えながら永い間手を合せている...
矢田津世子 「神楽坂」
...――“忌(き)も怠りて働けど――”とそこでも私はお念仏の代りにつぶやいたことであった...
吉川英治 「随筆 新平家」
...観音さまに近いおばばになっているわけだからの」「よくお念仏もいっておりますぜ」「そうだろう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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