...お定まりの道連(みちづれ)が...
泉鏡花 「婦系図」
...予もあわてて初対面の挨拶お定まりにやる...
伊藤左千夫 「浜菊」
...――お定まりの書き置きだ! 娘は青木の家に帰つたのだ...
犬養健 「愚かな父」
...中にはお定まりの伝書鳩が一羽入っていて...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...お定まり、夫婦約束という惚(ほ)れ具合で、おかみさんになっても字が出来なければ困るでしょう、というので「いろは」から「一筆しめし参らせそろ」を私がお手本に書いて若太夫に習わせるといった具合...
高村光太郎 「ヒウザン会とパンの会」
...しかしそれはたいていいつもお定まりの虫食い本を通して見た縁起沿革ばかりでどこまでがほんとうでどこからがうそかわからないもののような気がする...
寺田寅彦 「相撲」
...それが昔からのお定まりですよ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...松源で一杯飲まされた」「それから?」「それからお定まりの吉原へ誘惑を受けたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...お定まりの戀の病...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...明治時代は二丈八尺がお定まり...
長谷川時雨 「きもの」
...街道といえばお定まり...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...お定まりの登山綱(ザイル)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...こういう宿屋ではお定まりのいろんな料理...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ゆえにこれを万葉学者がお定まりの様にいっている麦門冬なるヤマスゲ...
牧野富太郎 「植物記」
...吃驚(びっくり)して見上げると、腰を屈(かが)めた供の男の前に、立ちはだかった一人の浪人――月代(さかやき)が伸びて、青白い四角な、長い顔、羊羮色(ようかんいろ)になった、黒い着付けに、茶黒く汚れた、白博多(しろはかた)の帯、剥(は)げちょろの大小を、落し差しにした、この府内には、到るところにうようよしている、お定まりの、扶持(ふち)離れのならず士(ざむらい)だ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...やがてこのお定まりの手当を嘲笑(あざわら)うようになった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お定まりの衣紋流し...
山本笑月 「明治世相百話」
...鯛はお定まりのうしおとあら煮だよ」などと...
山本笑月 「明治世相百話」
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