...□生田さんは青鞜に対抗するやうな雑誌を近いうちにお初めになるさうです...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一五年二月号)」
...お初徳兵衛の祝言をするやうなめでたい事はあまり知らなかつたので...
薄田泣菫 「茶話」
...お初(はつ)に――いや...
中里介山 「大菩薩峠」
...奧方のお使ひでやつて來たお初さんは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...奥方のお使いでやって来たお初さんは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――ええ、面倒な、邪魔立てしたら、どんな奴でも――これもはじめて、懐剣の柄に手をかけて、かまわず、飛び込んでゆくと、「おのれ、何で、人を追う?」二人づれの武士は、立ちふさがって、「や! これも女だな?」「どうぞ、お通しを――あれに逃げてまいる者に、どうあっても、用のありますもの――」すばやい、お初、もう、その時には、くらがりの中にすがたを溶けこませかけている...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...世の中では、河原者の身分ちがいのとさげすんでいる、舞台ッ子にさえ、わけへだての目で見られなけりゃあならないなんて――あたしだって、小屋もののむすめなんぞに生れなかったら、女だてらに、こんな渡世には落ち込んではいなかった、それを考えると、ときどきこれでも、遅まきながら改心して――なんて考えることはあっても、また、やけのやん八になってしまうんですよ」闇太郎は、お初の、そうした愚痴に、同情しないではない――が、彼は聴き度くない...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それが、軽業お初の、囚(とら)われのすがただ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...お初は明るく笑って...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「わたしが、殺されかけたあの男、あなたが、いかに油断とは言え、あんな恥辱(ちじょく)を取ったあの男を、いつまで、あのまま放って置くのですよう、先生」飲めば青くなる方の平馬は、お初の言葉に、目を釣るようにして、「拙者だとて、あやつを、あのままに放って置く気はない...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...お初が嘲笑(あざわら)って...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「姐御! 酒盛なんぞ、暢気(のんき)らしくやッている場合じゃあありませんぜ!」吉が、庭先から叫ぶと、「何だい! 仰山らしい! 何がどうしたって言うんだい!」と、きめつけるような、お初の声...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...向うの百目蝋燭を持っておいでなさいよ」お初の声の下から...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...めっきり青ざめてさえ見えるお初が...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...出てゆかねばならぬお初――雪之丞は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...例のお初ちやんさ...
三好十郎 「疵だらけのお秋(四幕)」
...お初などには真似の出来るこっちゃない...
矢田津世子 「神楽坂」
...爺さんが袋町へ無沙汰がちになっているのは何もお初が急に忌々しくなって...
矢田津世子 「神楽坂」
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