...この小発明家はお友達に沸騰散をしこたま飲ませておいて後(あと)からお冷水(ひや)をぐつと一杯煽飲(あふ)らせた...
薄田泣菫 「茶話」
...「はいお冷(ひや)...
豊島与志雄 「潮風」
...「お冷、あがりますか...
豊島与志雄 「自由人」
...そして、胸を叩きながら「ああ、苦しい」「小父様、お冷でも?」と、深雪がいって、立上ると「老人の冷水――いや、齢はとっても、桃牛舎南玉、這(は)って参ります、這ってな」南玉は、ごそごそ這いながら、奥の間へ入った...
直木三十五 「南国太平記」
...お冷水(ひや)を」「何も要(い)らん」竜之助は額を押えて薬も水も謝絶(ことわ)る...
中里介山 「大菩薩峠」
...お冷水(ひや)でもあがって...
中里介山 「大菩薩峠」
...「お冷水(ひや)を持って来て」「はい」次の間で女中が返事をすると...
中里介山 「大菩薩峠」
...したがって平生よりもなお冷淡な彼女の答は...
夏目漱石 「行人」
...なお冷やかな調子で...
夏目漱石 「三四郎」
...わしはお冷水を貰おう」「そうでしたわね...
平林初之輔 「二人の盲人」
...「おお冷めたい」「おや...
広津柳浪 「今戸心中」
...なお冷汗(ひやあせ)の背を湿(うる)おすを覚ゆるぞかし...
福田英子 「妾の半生涯」
...おお冷たく青き焔をともす月の黄なる灯よ汝があまき光もて死と一つ穴にやどる我をてらせよあまりに多くを見...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...「おお冷てえ、どうやら、酒も醒めそうだ」「おまけに、ここへ着いたら小降りだぜ、いやに依怙地(えこじ)にできてやがる」脱(と)った蓆を抛りだして、空を仰いだ二人は、今し方まで、風呂屋町の扇屋にいた、こんがら重兵衛にせいたかの藤兵衛...
吉川英治 「剣難女難」
...お冷(ひや)でも差上げましょうか」と...
吉川英治 「剣難女難」
...あのようにお冷たくては...
吉川英治 「新書太閤記」
...お冷え遊ばしましょう...
吉川英治 「新書太閤記」
...「おお冷たい!」そして――「飲めないかしら?」と...
吉川英治 「親鸞」
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