...小波はお伽噺を一生の仕事とするツモリは少しもなかったのだ...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...お伽噺(とぎばなし)じゃあるまいし...
海野十三 「恐竜島」
...お伽噺(とぎばなし)の「一寸法師」は縫い針を刀にして...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...いかにお伽噺は繪空事(ゑそらごと)ときまつてゐるとは言へ...
太宰治 「お伽草紙」
...あんなに晴れやかな「小鳥の籠(かご)」であった筈(はず)のお伽噺(とぎばなし)の家の気分は...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...アラビアンナイトのようなお伽噺(とぎばなし)から...
谷崎潤一郎 「秘密」
...その巧妙なお伽噺(とぎばなし)を傾聴する聴衆の中には時々幼い自分も交じっていた...
寺田寅彦 「重兵衛さんの一家」
...あの人がお伽噺をしてくれたんだから...
豊島与志雄 「好意」
...私はいつもお伽噺がほんとになるのを見とどけたいと思っていたのよ...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...(今はお伽噺の本をよろこぶ十二歳の末子も...
火野葦平 「花と龍」
...まるで子供だましのお伽噺(とぎばなし)じゃないか...
平林初之輔 「鉄の規律」
...君のいま言った正義党のお伽噺(とぎばなし)とよく似とるよ...
平林初之輔 「鉄の規律」
...その幻も「お伽噺」となつて哀れな余影を...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...「何処かに寛大なお伽噺作家がゐて...
牧野信一 「環魚洞風景」
...作り事とお伽噺(とぎばなし)のほか愛しない...
三木清 「人生論ノート」
...昔話の猿蟹合戦やお伽噺の類を...
柳田国男 「故郷七十年」
...……面白いな……まるでお伽噺(とぎばなし)か何ぞのように...
夢野久作 「鉄鎚」
...日本古来の神話的・お伽噺的形象の上にシナの神仙譚の影響を受けたらしい「仙女」(常世(とこよ)の天少女(あまつおとめ))への憧憬は...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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