...その張本(ちょうぼん)の老爺(おやじ)を搦(から)めとって...
芥川龍之介 「邪宗門」
...それでいて変に悪党悪党した強そうなところのあるおやじであつた...
伊丹万作 「私の活動写真傍観史」
...おやじが話しおわらないうちに...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...もうろく親爺(おやじ)みたいに...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...今までに四十人の生命を助け十回も屋根からころがり落ちた札付きのクジマのおやじが屋根裏の窓から一匹のかわいい三毛の子ねこを助け出す...
寺田寅彦 「火事教育」
...赤子を負(おぶ)った四十ばかりの萎(しな)びた爺(おやじ)が一人...
徳田秋声 「新世帯」
...店番の老爺(おやじ)が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...片鬢(かたびん)の禿げた乞食の爺(おやじ)が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...おやじが内地のガタクリ自動車(ミシン)にやられるはずもないが...
久生十蘭 「ノア」
...と屋台のおやじが自慢していた...
山本周五郎 「季節のない街」
...アラスカ丸の船長(おやじ)はそんな曰(いわ)く因縁...
夢野久作 「難船小僧」
...時枝のおやじを脅喝(いたぶ)ろうという寸法だ...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...しかしなア……おやじがうまくウンと云えあ良(い)いが……」「それあ大丈夫よ...
夢野久作 「支那米の袋」
...居酒屋のおやじ、居合せた客、それから往来の者や、附近の人たちは皆、家の中や木蔭にひそんで、どうなることかと、息をころしていたが、余りにそこが、急に墓場のような寂寞(しじま)になったので、そっと首を出して往来をながめると、ああ――と誰も呻(うめ)いたままで口もきけなかった...
吉川英治 「三国志」
...私たちも茶屋のおやじへ気の毒を感じながらも...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...お隣の人ですか」と羅宇屋煙管(らうやきせる)の親爺(おやじ)が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...――武蔵はそう答えて、「おやじ、後を閉めておいてくれよ」もうすたすたと、横の畑道から廻って、牛糞(うしくそ)の多い北野の往来へ出て行くのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...きょうも老爺(おやじ)はいなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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