...面(おもて)はさながら崑崙奴(こんろんぬ)の如く黒けれど...
芥川龍之介 「るしへる」
...面(おもて)を半ば中折の帽子で隠して...
泉鏡花 「婦系図」
...」とこたえて、諭吉(ゆきち)のお母(かあ)さんにも話(はなし)をして、そうだんのけっか、おもてむきは、家老(かろう)のめいれいどおりの手紙(てがみ)をかいて、もう一通(つう)には、このいきさつをかいて、「ほんとうは、お母(かあ)さんは元気(げんき)ですから、けっして心配(しんぱい)するな...
高山毅 「福沢諭吉」
...世間を憚(はばか)るようにまだ日の暮れぬ先から雨戸を閉めた戸外(おもて)には...
永井荷風 「すみだ川」
...昨日歯を割った足駄を曳摺(ひきず)りながら表通(おもてどおり)へ出た...
永井荷風 「雪解」
...憂鬱極まる面(おもて)をうなだれて...
中里介山 「大菩薩峠」
...急に面(おもて)の色がくもってきて...
中里介山 「大菩薩峠」
...外面(おもて)には多勢の人だかりだが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...知ってると理屈が多くて困るのだ! かくておもての「ゴロツキ」どもは...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...部屋(へや)にとぢ籠(こも)つて人(ひと)に面(おもて)の合(あ)はされぬ憶病至極(おくびやうしごく)の身(み)なりけるを...
樋口一葉 「たけくらべ」
...細面(ほそおもて)でね……」「色は如何(どん)なだい? 白いかい?」下女は黙って私の面(かお)を見ていたが...
二葉亭四迷 「平凡」
...その赤き面(おもて)を見れば...
森鴎外 「文づかい」
...門人たちに支(ささ)えられている面色凄愴(せいそう)の新九郎の面(おもて)をじっと見て...
吉川英治 「剣難女難」
...ほの紅(あか)く面(おもて)に血がうごいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...廻廊の板敷へ面(おもて)を捻(ね)じ伏せて...
吉川英治 「新書太閤記」
...光秀の面(おもて)をしずかに見つめた...
吉川英治 「新書太閤記」
...自分の面(おもて)へ手が触れるたびに...
吉川英治 「宮本武蔵」
...暗い面(おもて)を伏せた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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