...「おひいさまがた...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...「おひいさま、おひいさま、おふくろさまはどうあそばしました」と、とっさにわたくしはそう申しましたが、それというのはそのとき背中へおんぶいたしましたのはお茶々どのだということがすぐにわかったからでござります...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...「おひいさま、おひいさま」と、つゞけてお呼び申しましても、お茶々どのはうずまくけぶりに気をうしなっていらっしゃいまして、なんとも御へんじがござりませなんだが、それにしてもいまのお侍は、なぜ御自分がひめぎみをおたすけ申さずに、めくらのわたくしへおあずけなされましたことか...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...このおひいさまにおつかえ申すことが出来たら...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...「おひいさまをおぶっておりますぞ...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...お前のせおっているおひいさまはいちばん強情で...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...「それでもお前がこのおひいさまをおつれ申しているうえはいくらかめんぼくが立つわけだから...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...おひいさまがたに御奉公をつとめさせていたゞけますなら...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...――御屋敷の御姫様(おひいさま)の御相手に時々来ます」占めた占めたこれだけ聞けば充分だ...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...あなたがたのだいじなおひいさまは...
ペロー Perrault 楠山正雄訳 「眠る森のお姫さま」
...おひいさまは、なるほど手のひらに、つむをおつきたてになるでしょう...
ペロー Perrault 楠山正雄訳 「眠る森のお姫さま」
...おひいさまの目をおさまし申すことになるでしょう...
ペロー Perrault 楠山正雄訳 「眠る森のお姫さま」
...ねえさん、さあ、炉の榾火(ほだび)に、おあたんなせえと言ったら――」と、しつッこく手を取るのを、又も、引ッぱずして、浪路は、「無礼もの! 退れと言うたら!」つと、立ち上るのを、引きすえるあらくれ男たち、「へ、へ、へ、おひいさま、まあ、そう、お腹を立てねえで――」「ええ、かしましい! わが身を何と思う――」ぐっと、二人を睨(ね)めすえた瞳は、呪いといかりとに、どす赤くいぶる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...きっと行ってしまうからいい」「おひいさまは...
吉川英治 「新書太閤記」
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