...「はア――」お鳥はおとなしくその方へ少し膝をにじり寄せた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...おとなしくこうすればいいのだ」トラ十は...
海野十三 「爆薬の花籠」
...おとなりへおまえといっしょに行って...
江戸川乱歩 「おれは二十面相だ」
...「坊やはいゝ子だからおとなしくしてお姐ちやんと待つてお出でよ...
鈴木三重吉 「桑の実」
...ひどくおとなしく代用食の蒸(むし)パンをズルチンの紅茶にひたしてたべています...
太宰治 「おさん」
...死ぬひとは、きまって、おとなしくて、綺麗(きれい)で、やさしいものだわ...
太宰治 「斜陽」
...寺男の話では鵙屋の家はとうに没落(ぼつらく)してしまい近年は稀(まれ)に一族の者がお参りに来るだけであるがそれも琴女の墓を訪(おとな)うことはほとんどないのでこれが鵙屋さんの身内のお方のものであろうとは思わなかったという...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...おとなしくお眠(やす)み遊ばせ...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...おとなしく別れた(昨年の新春会合はよくなかつたが)...
種田山頭火 「其中日記」
...言葉の上品なおとなしい子...
豊島与志雄 「子を奪う」
...おとなしい子だよ...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...おとなしいお關さんの方から仕掛けたやうなものです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...もともとおとなしい性(たち)で...
久生十蘭 「鈴木主水」
...「この美しさを音無(おとなし)の太十に見せたくない...
牧野信一 「武者窓日記」
...何かおとなしい小さい声で物を云っていたいのに...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...半次はおとなぶった調子で...
山本周五郎 「風流太平記」
...これでこっちも大人(おとな)しく眠りについてしまっていたら...
吉川英治 「新・水滸伝」
...そうおとなしく受けておいて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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