...それに不破もおっとりした柔和な性格だし...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...白娘子は媽々におっとりした挨拶(あいさつ)をした後に...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...ね」神中の声は昔ながら穏かなおっとりした声であった...
田中貢太郎 「雀が森の怪異」
...それにつけてもゆふべは秋と何思ひけむと後鳥羽院が仰っしゃったようにもしこのゆうぐれが春であってあのおっとりとした山の麓(ふもと)にくれないの霞(かすみ)がたなびき...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...太郎はおっとりして愛嬌(あいきょう)があって...
寺田寅彦 「子猫」
...実際はのんきでおっとりした町娘だ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「同一事件」
...見るからにおだやかな、おっとりした、いやむしろぼおっとした氣性であるらしい...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...押取刀(おっとりがたな)でその場へ駈けつけて見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...覚悟をきめた七名の壮士を押取囲(おっとりかこ)んで...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼女はいつでも優悠(おっとり)していた...
夏目漱石 「明暗」
...タスキ十字のおっとり刀...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...お嬢さまらしくおっとりしていることはできないの...
久生十蘭 「キャラコさん」
...放っておけば一日でもご飯を食べずにおっとりと坐っている...
久生十蘭 「黄泉から」
...屑拾いの風体を怪しんで押取囲(おっとりかこ)んで吠付いたりした事も無いではないが...
二葉亭四迷 「平凡」
...おっとりした、深々(ふかぶか)と物をむずかしく考えない、口のはっきり利けない様な様子がM子の最も良い性質を表わして居る...
宮本百合子 「M子」
...アルキビアデスがおっとりとした含み声で物を言ったのも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...おっとりしたあの人柄の裏に...
山本周五郎 「風流太平記」
...おっとりと読んでいた...
山本周五郎 「へちまの木」
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