...おしなべての男女もまた...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...おしなべて老も若きも...
石川啄木 「漂泊」
...おしなべて年玉のやりとりをするというのであります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...おしなべてその様式や性格の部分的抽出をゆるさない...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...賢愚おしなべて哀れはかない運命の波に浮沈する盲亀の面貌である...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...霧に鎖(とざ)された遠方(おちかた)も――おしなべて灰色に見えた...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...おしなべて天下の事が十八文できまりがつくんだ...
中里介山 「大菩薩峠」
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中島敦 「和歌でない歌」
...伏見桃山柿の木の林がもとはおしなべて立枝の獨活の花さきにけりみちのへに草も莠(はぐさ)も打ち茂る圃の桔梗は枯れながらさく愚庵和尚の遺蹟を訪ふ...
長塚節 「長塚節歌集 中」
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長塚節 「長塚節歌集 中」
...おもはぬ霜ふかくおりたるに此の如きは冬にいりてはじめてなりといふ芒の穗ほけたれば白しおしなべて霜は小笹にいたくふりにけり此の日或る禪寺の庭に立ちて枳(けんぽなし)ともしく庭に落ちたるをひらひてあれど咎めても聞かずたま/\は榾の楔をうちこみて樅の板挽く人もかへりみず十二月七日...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...都会も田舎もおしなべて電光化し...
萩原朔太郎 「月の詩情」
...すでに密勅そのものの範囲が水戸継嗣ブロック以上に出て雄藩おしなべて十三藩にわたり...
服部之総 「尊攘戦略史」
...このとき彼等はおしなべて...
服部之総 「武鑑譜」
...おしなべて非難の声が多かった...
二葉亭四迷 「余が翻訳の標準」
...おしなべて吾こそ居れ...
正岡子規 「萬葉集を讀む」
...おしなべてみんなが年(とし)を取(と)りましたこと...
水野仙子 「冬を迎へようとして」
...おしなべて汽車のうちさへしめやかになりゆくものか渓見えそめぬたけながく引きてしらじら降る雨の峡(かひ)の片山に汽車はかかれりいづかたへ流るる瀬々かしらじらと見えゐてとほき峡の細渓秋の...
若山牧水 「渓をおもふ」
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