...じっと暗やみの中に待っている待ちどおしさ...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...そのあいだの待ちどおしさ...
江戸川乱歩 「大金塊」
...次に忍坂(おしさか)の大中(おほなか)つ比賣...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...名残おしさはどれほどか知れませんでしたけれども...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...仏頂寺がなおしさいらしく...
中里介山 「大菩薩峠」
...なおしさいらしくうなずいてみせたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...よくぞこの清浄界を慕い求めて、しばしなりと、われわれの仲間入りをしに来たものよ――と、いとおしさに、よろこんで慶福をわかちあい、いざ共に声を合わせて、讃歌を唱わんものと待ち設けるのも、また当然ではあるまいか...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...少しはあのひとのこゝろになごりおしさや悔ひを殘すことが出來たらそれで本望だと感傷のこもつた電話のかけかただつた...
林芙美子 「秋果」
...時にはまた憂への雲がそれを鳶色の澄んだ眼の上へおしさげた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...二十人の使丁に後おしされて...
牧野信一 「バラルダ物語」
...自分に対する何という口おしさだったでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...かくて彼等の狂おしさいよいよ高まる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...苦労(くろう)のしどおしさ! やっとの思いで買った馬は...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...頤を突き出すようにした甘え顔の愛おしさ...
矢田津世子 「凍雲」
...恐ろしさや物狂おしさなぞが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...「ああ嬉しい」「この狂おしさ」なぞという意味で胸を押える型と……「俺は強いぞ」とか「サア来い」とかいう心で腕を張る型と……それ等の型のすべては前に述べたシカケ...
夢野久作 「能とは何か」
...太鼓判をおしさえしたのである...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
...あの湯槽(ゆぶね)に湯が一杯張れるようになおしさえすればいいのである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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