...あの自信のない臆病(おくびょう)な男に自分はさっき媚(こ)びを見せようとしたのだ...
有島武郎 「或る女」
...用談らしい事は一向(おくび)にも出さなかつたが...
薄田泣菫 「茶話」
...死(し)に對(たい)して恐怖(きようふ)を抱(いだ)く臆病者(おくびやうもの)は...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...彼(かれ)はハヾトフが昨日(きのふ)の事(こと)は噫(おくび)にも出(だ)さず...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...誰もそんな事は噫(おくび)と一緒に噛み殺し...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...女々(めゝ)しい臆病心(おくびゃうごゝろ)の爲(ため)に...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...臆病(おくびょう)なうちの三毛はのら猫を見ると大急ぎで家に駆け込んで来るが...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...彼の精神は時として臆病(おくびょう)になることがあった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...私の臆病(おくびょう)なのはまったく病的です...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...臆病(おくびょう)な者らは身を潜めた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...むしろ臆病(おくびょう)なほうだし...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...臆病風(おくびょうかぜ)にかかって...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...油っくさいおくびが...
古川緑波 「下司味礼讃」
...さていよいよ駒を生んでより馬ども耳を垂れて嚏(くさめ)噫(おくび)にも声せず...
南方熊楠 「十二支考」
...おくびにも自分からは問わなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...追い抜かれる――ひとに遅れをとる――後塵を浴びる――おくびにも...
吉川英治 「新書太閤記」
...阿波へ立つということなどはおくびにも出さない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...臆病(おくびょう)なフェリックスがいう...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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