...燃草(もえぐさ)は夕霜を置残してその肩を包んだ...
泉鏡花 「海神別荘」
...旧旗下で三枝竜之介(さえぐさりゅうのすけ)という方がありました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...銀座のさえぐさへ寄つて絹のレースの肌着を買ひ...
竹久夢二 「砂がき」
...重政の劇場を描ける絵本は墨摺(すみずり)三冊にて『戯場風俗栄家種(ぎじょうふうぞくさかえぐさ)』と題しその画風は全く鈴木春信に似たり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...草むらの萌草(もえぐさ)の厚く茂れる底に...
夏目漱石 「薤露行」
...口から入る煙のえぐさは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「去年(こぞ)の春から父上のお手もとに召しだされた三枝数馬(さえぐさかずま)という小小姓(こごしょう)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...石田氏が燃えぐさを持って部屋の窓からぬけだし...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...燃えぐさを持って...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...それそれ生理(せいり)心得草(こころえぐさ)に...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...「えぐさ」は、世俗には清澄性と反対にだけ云われるけれども、芸術の場合は清澄そのものに一通りならぬえぐさが根本になければならぬところに妙味があります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...えぐさで仕事師的に喰い下ることを強味のように考え誤ってもいます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...おくめんなく狙うことに於てえぐさを発揮するが如く...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...正当な意味でのえぐさの濃淡にも関係して居ります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...えぐさは私の成長の過程では現在...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...秋田と三枝(さえぐさ)と安部(あべ)が来て...
山本周五郎 「あだこ」
...三枝内記(さえぐさないき)という人は四十五六...
山本周五郎 「契りきぬ」
...三枝(さえぐさ)の叔父を訪ねてあらましの事情を『みよし』のことはべつにして――話した...
山本周五郎 「契りきぬ」
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