...いくぶん肉体労働にはうんざりしていた...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...加柴さんのことをよくご存知のご婦人がいらして……」「おめえも上海か」うんざりした俺の声だった...
高見順 「いやな感じ」
...再びうんざりして...
太宰治 「佐渡」
...思えば、私の遁世は、何の意味も無く、ただ親兄弟を泣かせ、そなた様をはじめ友人一同にも、無用の発心(ほっしん)やめ給(たま)え、と繁(しげ)く忠告致されましたが、とめられると尚更(なおさら)、意地になって是が非でも出家遁世しなければならぬような気持ちになり、とめるな、とめるな、浮世がいやになり申した、明日ありと思う心の仇桜(あだざくら)、など馬鹿(ばか)な事を喚(わめ)いて剃髪(ていはつ)してしまいまして、それからすぐそっと鏡を覗(のぞ)いてみたら、私には坊主頭(ぼうずあたま)が少しも似合わず、かねがね私の最も軽蔑(けいべつ)していた横丁の藪医者(やぶいしゃ)の珍斎にそっくりで、しかも私の頭のあちこちに小さい禿(はげ)があるのを、その時はじめて発見仕(つかまつ)り、うんざりして、実は既にその時から少し後悔していたのです...
太宰治 「新釈諸国噺」
...禹徳淳 (俯向けに寝台に寝転がる)またか――うんざりするなあ...
林不忘 「安重根」
...彼はうんざりして...
ロオド・ダンセイニ 菊池寛訳 「兎と亀」
...二度の逢曳でうんざりして棄てた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...そう思って、同情はしてみても、眼前、このだらしない、ずるこけ落ちた緋縮緬(ひぢりめん)の品物を見せられると、うんざりする...
中里介山 「大菩薩峠」
......
中里介山 「大菩薩峠」
...服従でうんざりしてゐた聡明な彼...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...あいかわらず電気の知識とか、飛行機の原理とかを、漫画風に子供にもよく分るように面白くやる案はないかという話で、うんざりした...
中谷宇吉郎 「簪を挿した蛇」
...よく脂が乘つて」「そんな軍鷄(しやも)は安くねえ」平次もこの八五郎の禮讃(らいさん)に少しうんざりしました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...うんざりして居ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お説教をたれて人をうんざりさせることもせず...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...きまってのまなければならないのでうんざりするが...
山本周五郎 「季節のない街」
...半之助はこれを持たされるのかとうんざりしたようだが...
山本周五郎 「半之助祝言」
...諏訪湖(すわこ)へかかるまえに骨の髄からうんざりし...
山本周五郎 「ひとごろし」
...そう思うとうんざりするほど気が塞(ふさ)いだ...
山本周五郎 「風流太平記」
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