...外界の紛紜(ふんうん)に迷ふ事勿(なか)れ...
石川啄木 「閑天地」
...但し大抵これで私の考へ方はお分り下さる筈と思ひますからもうこれ以上この問題について云々(うんぬん)することは御免蒙りたいと思ひます...
伊藤野枝 「青山菊栄様へ」
...ごうんごうんと雷とも違う...
海野十三 「火星兵団」
...『頭目はどこにいる』と食いつくようにいうんです...
海野十三 「少年探偵長」
...噂の主の御来臨だぞ』と低い声で『うんとおだてて嬉しがらせてやれよ』友達はあどけない顔をして私の傍にまいり『僕...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魂の喘ぎ」
...「名は何んというのかね」「種(たね)っていうんだって教えてくれました」国さんはいっている...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...うんとお金を使いたくなる事もあるだろうと思います...
太宰治 「きりぎりす」
...こんな事を書いてゐながら、私は、私の記述の下手さ加減、でたらめに、われながら、うんざりする...
太宰治 「小照」
...米の飯を食わせるから手を貸してくれやい」「うん」そして...
中里介山 「大菩薩峠」
...兎も角一緒にここを出ませう」「うん...
中戸川吉二 「イボタの虫」
...「何ともなかったですか」「這うんだ」「え?」「這うのだてえ事よ」と初さんの声はだんだん遠くなってしまう...
夏目漱石 「坑夫」
...宗助(そうすけ)は縁(えん)に出(で)て長(なが)く延(の)びた爪(つめ)を剪(き)りながら、「うん、然(しか)し又(また)ぢき冬(ふゆ)になるよ」と答(こた)へて、下(した)を向(む)いたまゝ鋏(はさみ)を動(うご)かしてゐた...
夏目漱石 「門」
...こんなことならもっと早く云うんだったと感じた...
浜尾四郎 「夢の殺人」
...……一体この三鞭酒(シャンパン)の壜がどうしたというんだ...
久生十蘭 「魔都」
...少々うんざりはするけれども...
火野葦平 「糞尿譚」
...やっぱし思い切って、浮世へ戻って来た甲斐(かい)があったなあ――へ、へ、へ、こんな弁財天女のような姐御と、膝ぐみで酒が飲める身の上になれたのだからなあ――江戸中切ッて、ううん、日本中切ってのお初つぁんと、差しつ押えつ――へ、へ、へ、大したもんだ――極楽だ」「あたしだって、お坊さん、この窖に叩き込まれてから、いわばもうこの世の楽しみは見られまいと覚悟をきめていたのだよ、世間で名うての、そういっちゃあ何だけど、悪党たちに見張られている以上は、土の下でもぐらのように、干(ひ)ぼしになってしまう外はないと思っていたのさ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「佐々は自分の共産主義でもつて、つまり主義から、ゴロツキを憎んでいますけれど、俺は違うんです...
三好十郎 「肌の匂い」
...「うん、あのときの船岡はみごとだった」――さようにうかがいました...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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