...内容(なかみ)よりも外形(うわべ)を尚(たっと)ぶ現世(げんせ)の人(ひと)の眼(まなこ)は...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...つまりは外面(うわべ)はあまり似(に)ないくせに...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...「それが、ねえ、先生、商売ですもの」「そりゃア、御もっともで」「で、御承知でしょうが、青木という人の話もあって、きょう、もう、じきに来て、いよいよの決着が分るんでございますが、それが定(き)まらないと、第一、この子のからだが抜けませんから、ねえ」「そうですとも、私の方の問題は役者になればいいので、吉弥さんがその青木という人と以後も関係があろうと、なかろうと、それは問うところはないのです」と、僕の言葉は、まだ金の問題には接近していなかっただけに、うわべだけは、とにかく、綺麗なものであった...
岩野泡鳴 「耽溺」
...うわべは古材木ばかりのように見えていて...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...うわべは和平のための奔走という名目で...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...うわべには左近将監にゆだんさせるため...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...うわべは虚勢をはって...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...彼は自分のうわべを隠さなければならなかった...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...表面(うわべ)は平和だったが...
ロマン・ローラン 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...文明の圧迫が烈(はげ)しいから上部(うわべ)を奇麗にしないと社会に住めなくなる」「その代り生存競争も烈しくなるから...
夏目漱石 「虞美人草」
...上部(うわべ)は知らん顔をしていた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...すっかり片付いちゃったんですもの」「まだなかなか片付きゃしないよ」「どうして」「片付いたのは上部(うわべ)だけじゃないか...
夏目漱石 「道草」
...何とうわべばかりの人間がうろうろしている事よ!肺病は馬の糞汁(ふんじゅう)を呑むとなおるって辛い辛い男に呑ませるのは心中ってどんなものだろう金だ金だ金が必要なのだ!金は天下のまわりものだって云うけど私は働いても働いてもまわってこない...
林芙美子 「新版 放浪記」
...これをうわべだけ観察した学生達は老人の呆けたような反応を捉えて...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...うわべの上品が消えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...それにはわたしの注意のうわべだけしか貸さないから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...水陸のけじめは表辺(うわべ)のみで...
柳田国男 「海上の道」
...大鷲(おおわし)の鎖(くさり)一うわべは歌詠(うたよ)みの法師か...
吉川英治 「神州天馬侠」
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