...表面(うわべ)は贅沢(ぜいたく)に暮していても内証は苦しかったと見え...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...彼女のうわべの姿からその内奥の相にいたるまで...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...うわべは平和な一家団欒(だんらん)の図でしたが...
太宰治 「おさん」
...うわべはおだやかに笑いながら...
太宰治 「新釈諸国噺」
...それゃうわべが似ているだけで...
田山花袋 「蒲団」
...うわべはいろいろだけれど...
豊島与志雄 「千代次の驚き」
...上部(うわべ)だけは教師のおれよりよっぽどえらく見える...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...お前は上辺(うわべ)で以前(もと)の通り...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...何とうわべばかりの人間がうろうろしている事よ!肺病は馬の糞汁(ふんじゅう)を呑むとなおるって辛い辛い男に呑ませるのは心中ってどんなものだろう金だ金だ金が必要なのだ!金は天下のまわりものだって云うけど私は働いても働いてもまわってこない...
林芙美子 「新版 放浪記」
...神は人のうわべをとり給わずである...
林芙美子 「新版 放浪記」
...何とか立派な心情がこのけち臭いちっぽけなうわべだけの社会と本当に上手く調和出来るようにならないものかなあ?」彼自身がその目で見た宴の光景は彼の思い出の中に出現し...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...両足は舳のせまい上縁(うわべり)にしっかり踏んばり...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...うわべばかりの贋(まが)いものであったとしても――薄い霞のように消えてゆく最後の瞬間までも...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...悧巧振らう/\とするうわべの切ない努力で...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...我々はただうわべを取りつくろおうとばかり努める...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...水陸のけじめは表辺(うわべ)のみで...
柳田国男 「海上の道」
...けれどもうわべはどこまでもぼんやりに見せて...
吉川英治 「神州天馬侠」
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