...うわべはしきりに耐(こら)え耐(こら)えて居(お)りながら...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...表面(うわべ)には十人並みな生活を生活していながら...
有島武郎 「小さき者へ」
...あの婆やさんはうわべは実に愛想がよいが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...表(うわべ)はあまりけば/\しくなくつて...
田山録弥 「小説新論」
...うわべはほんのあてずっぽうのように見えても...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...彼女の恐れているのはほんのうわべだけだということになりはすまいかという事実を案じるだけのたしかな理由を握つていた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「ブラウン神父の醜聞」
...表面(うわべ)に見せているほど...
徳田秋声 「新世帯」
...表面(うわべ)は平和だったが...
ロマン・ローラン 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...御前は甲府お勝手へお廻りになったと聞いたが……」表向(うわべ)は鄭重(ていちょう)に迎えたこの茶屋の内儀が...
中里介山 「大菩薩峠」
...うわべだけでない親切気のあった人――ついした間違いが...
中里介山 「大菩薩峠」
...外部(うわべ)では強(し)いて勝手にしろという風を装った...
夏目漱石 「道草」
...まず、じっと怺(こら)えて、存分に彼等を艱(なや)ます策を立てねばならぬ」「それは、わたくしも考えておりますものの、今宵、かの広海屋、長崎屋、二人を目の前に並べて見ましたゆえ、怺えかねて怺えかねて」「ふうむ、それで、待ち伏せしようといたしたか? が、一思いに仕止められたら、彼等はこよない幸福者――なぜ、今しばし浮世に生じ置いて、心の苦痛を嘗(な)めさせてやろうとはしないのじゃ?」一〇雪之丞が、うわべでは、うなずきながらも、心にはなお不承らしいのを、老いたる孤軒はなだめるように見て、「わしはいつぞや、八幡境内で、油断のう進めとはいうたが、しかし暴虎馮河(ぼうこひょうが)こそつつしむべきだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...表面(うわべ)は広がっていて...
室生犀星 「不思議な国の話」
...そのうわべだけをいかめしそうにつくろっている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...水陸のけじめは表辺(うわべ)のみで...
柳田国男 「海上の道」
...けれどもうわべはどこまでもぼんやりに見せて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...水のうわべのみを見...
吉川英治 「新書太閤記」
...正直にうわべに出しているか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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