...その他所(よそ)の男は宿屋の戸口のすぐ内側のところをうろついてばかりいて...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...うろ覚えに記憶いたして居りますが...
太宰治 「右大臣実朝」
...些細なことにても胡乱(うろん)と思う節があれば御注進申し上げるでございましょうと...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...吾家も香爐(こうろ)の家(いえ)程に小さく霞(かす)んで居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...少し耄碌(まうろく)してゐる上に耳が遠く...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かくのごときものがほしく候(そうろう)と書いて手紙を出せば...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...侮蔑(ぶべつ)と嘲弄(ちょうろう)の的となった...
長谷川時雨 「芳川鎌子」
...そんな赤いロオブでうろうろしていると馬鹿だと思われるから...
久生十蘭 「だいこん」
...二十一歳のとき聖地巡礼の名目でコンスタンチノープルからスミルナの辺までうろつきまわり...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...朽ちくずれた骨の塵がこの樫のうろに残されているお前が……」「地獄はありません」「地獄はない」聖者モリイシャは呆れ果てて精の男を見つめていた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...丹後守殿(たんごのかみどの)店先に赤提灯廻燈籠(まわりどうろう)多く並べたる事一...
正岡子規 「病牀六尺」
...腰以下の鱗(うろこ)ことごとく逆生す...
南方熊楠 「十二支考」
...谷の傍(わき)の山道をうろ/\としてゐますと...
宮原晃一郎 「蛇いちご」
...反物の卓から置物の卓へとあちこちうろついた...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
...その避雷針の上を横切る鱗雲(うろこぐも)を凝視していたものであった...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...ただひと飛びにそこを飛び越してうろつく暇もないとは...
横光利一 「旅愁」
...うろたえたりした...
吉川英治 「大岡越前」
...明らかな狼狽(うろた)えを走らせて...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索