...……どうか悪くお取りになりませんようにね……どうもわたしはこんなでいながら甲斐性(かいしょう)がございませんで……」そういいながら女将(おかみ)は口をきった時のうれしげな様子にも似ず...
有島武郎 「或る女」
...改めて嬉気(うれしげ)な顔をして...
石川啄木 「鳥影」
...彼はうれしげに監禁室へかえっていった...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...ぢや花ちやんは遊びにいツてもいゝよ」「アア」とうれしげにいでゝゆく...
田澤稲舟 「五大堂」
...さもうれしげにゴロゴロと...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
......
アルフレッド・テニソン 坪内逍遙訳 「シャロットの妖姫」
...さもうれしげに死の雪原に突進するのである...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...彼女はもううれしげな弱々しげな様子で微笑(ほほえ)んでいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...うれしげなフォーシュルヴァンは棺車をながめ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その期待にみちたうれしげな顔を見ながら...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...先生はうれしげに笑う...
原民喜 「秋日記」
...妻はうれしげにしげしげ眺めていたが...
原民喜 「忘れがたみ」
...眼は子供のようにうれしげだが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...正太うれしげに見送つて美くしと思ひぬ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...永年の宿願がかなったのであるから、露骨に、不器量な顔をほころばせて、どんなつまらないことにも、うれしげに、げらげら笑った...
火野葦平 「花と龍」
...そこにうれしげにだんらんしながらがやがやさわいでいる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
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室生犀星 「抒情小曲集」
...初めのうれしげな面(おもて)のかがやきが次第に沈黙に変ってゆく――...
吉川英治 「親鸞」
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