...始めは背をまげて聞いていたのが、いつの間にか腰を真直に体をのばして、六金さんが「浅間(あさま)の上(じょう)」を語り出した時分には、「うらみも恋も、のこり寝の、もしや心のかわりゃせん」と云うあたりから、目をつぶったまま、絃(いと)の音にのるように小さく肩をゆすって、わき眼にも昔の夢を今に見かえしているように思われた...
芥川龍之介 「老年」
...神に対して怨(うらみ)の語を放つは...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...誰かこのミマツ曲馬団に対して恨(うらみ)を抱いていた者はないか」「あのう...
海野十三 「爆薬の花籠」
...うらみがあるはずだからね...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...うらみがあるんだからな...
江戸川乱歩 「鉄人Q」
...異郷にあって更に孤客となるの怨(うらみ)なく...
永井荷風 「日和下駄」
...優秀すぎる憾(うらみ)がないではなかった...
中島敦 「光と風と夢」
...お前の怨(うらみ)は筋違ひだが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人に怨(うらみ)を買ふやうな人間でない事...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此人(このひと)此身(このみ)が裏道(うらみち)の働(はたら)き...
樋口一葉 「うらむらさき」
...女性の為めに謀りて千載の憾(うらみ)と言うも可なり...
福沢諭吉 「女大学評論」
...此の傾向は屡々作品を平面的なものにしてしまふ憾(うらみ)がある...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...その大蛇のうらみが永く留(とど)まって...
柳田國男 「日本の伝説」
...孔明のうらみは如何ばかりであったろう...
吉川英治 「三国志」
...もくもくとして裏宮(うらみや)のほうへ杖(つえ)をひいていった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...この裏道(うらみち)をくるのにも...
吉川英治 「神州天馬侠」
...六菖十菊(ろくしょうじっきく)のうらみは覚えながら...
吉川英治 「随筆 新平家」
...……眼前のうらみはすべて涙と共に嚥(の)んでいようじゃないか」「しかし...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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