...うらぶれたような飲み屋があって...
梅崎春生 「狂い凧」
...此のうらぶれた妓楼の一夜が...
梅崎春生 「桜島」
...彼等は全く人気のない惨めなうらぶれた主人公達である...
戸坂潤 「社会時評」
...或るうらぶれた鳥獣剥製所の一室にあることを思ひ返した...
富永太郎 「鳥獣剥製所」
...妙にうらぶれた印象を私に与えた...
豊島与志雄 「絶縁体」
...ただ現在のうらぶれた無気力な気分に浸るばかりだった...
豊島与志雄 「立枯れ」
...うらぶれた気持ちに沈んで...
豊島与志雄 「一つの愛情」
...うらぶれた通り一遍のこも僧の歌口でもない...
中里介山 「大菩薩峠」
...さあ私は人魚抱きしめておくれ私の新らしい恋人よ船に置忘れた可愛い水夫の夢もあつたが私のことづけは白い鴎に―いゝ情人が出来ましたあゝ私はうらぶれた人魚遠くい遠くい飛んだ鴎よかへつておいでヒーロヒロ―やつぱり淋しく候―悲しく候―青い人魚は死んでしまひ候...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...うらぶれた大学生が...
林芙美子 「新版 放浪記」
...露草の茎粗壁(かべ)に乱れる万里の城いまは何かしらうらぶれた感じが深い...
林芙美子 「新版 放浪記」
...私はまるで犯罪人になったようなうらぶれた気持ちで昼の駅へ行く...
林芙美子 「新版 放浪記」
...うらぶれた大学生が...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...其處でうらぶれた人々にまじつて孤獨な生活をはじめる...
堀辰雄 「「マルテの手記」」
...私は永い年月の間田舎のうらぶれた村の書斎で...
牧野信一 「痴酔記」
...いかにもさむざむとうらぶれたけしきにみえた...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...いかにも暑くるしくうらぶれたけしきであった...
山本周五郎 「末っ子」
...ぼくはこの伯父のうらぶれた晩年のまろい背中を憶えている...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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