...うっすりと現われて...
上田敏 「『新訳源氏物語』初版の序」
...うっすりと目を開いた...
海野十三 「宇宙戦隊」
...うっすりと青白い光の尾をひいたこの妖星は...
海野十三 「火星兵団」
...うっすりと見えている...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...ハンカチの先がほんのうっすりと赤くなるばかりでした...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...うっすりと立ちのぼっていた...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...闇のうちにうっすりと描き出されていたその輪郭に接すると...
中里介山 「大菩薩峠」
...見学団は停車場から一露里の道中でうっすり埃をかぶった大よそゆきのエナメル靴の上から...
「赤い貨車」
...数哩(マイル)へだたった山々はゆるやかな起伏をもってうっすりと...
宮本百合子 「女靴の跡」
...柔毛でうっすり黒い上唇と下唇とをキッと結び合わせて...
「海流」
...うっすり煙のかかった山ね...
三好十郎 「樹氷」
...うっすりと照らしている...
三好十郎 「その人を知らず」
...塩を焼く煙がうっすり空の前に浮かんでいて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その上肥えた色白な女が有つようなうっすりした冷たささえ感じるのであった...
室生犀星 「幻影の都市」
...その洋紙のような白みに何時もうっすりとあぶらぐんだ冷たそうな光は...
室生犀星 「幻影の都市」
...うっすりと優しく微笑んでさえいたのである...
室生犀星 「香爐を盗む」
...空を見ていたらしい父親はうっすりと暮縮(くれちぢ)んだ明りのなかで悲しそうに微笑って見せた...
室生犀星 「後の日の童子」
...その時に女はうっすりと眼を見開いて私の足下を見たようであったが...
夢野久作 「暗黒公使」
便利!手書き漢字入力検索