...大臣でも職工でも皆同じ大浴場の湯気にうだるようにしたら...
寺田寅彦 「電車と風呂」
...残りのものは一升樽(いっしょうだる)を茶碗飲みにして...
永井荷風 「狐」
...彼等(かれら)の手(て)には饂飩(うどん)の大(おほ)きな笊(ざる)と二升樽(しようだる)とそれから醤油(しやうゆ)の容器(いれもの)である麥酒罎(ビールびん)とが提(さ)げられた...
長塚節 「土」
...村落(むら)のどの家(うち)からか今日(けふ)も念佛衆(ねんぶつしう)へというて供(そな)へられた二升樽(しようだる)を圍爐裏(ゐろり)の側(そば)へ引(ひ)きつけて...
長塚節 「土」
...軈(やが)て老人等(としよりら)が互(たがひ)の懷錢(ふところせん)を出(だ)し合(あ)うた二升樽(しやうだる)が運(はこ)ばれて酒(さけ)が又(また)沸(わか)された...
長塚節 「土」
...四斗樽(とだる)大(だい)を備(そな)えても空(から)なれば四升樽(しょうだる)にも劣る...
新渡戸稲造 「自警録」
...向うにある真っ黒なのは焔硝樽(えんしょうだる)だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...向うにある眞つ黒なのは焔硝樽(えんせうだる)だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...真夜中のうだるような暑さの中に...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
...うだるような暑気に耐えながら...
久生十蘭 「あなたも私も」
...また大下宇陀兒(うだる)が...
平林初之輔 「現下文壇と探偵小説」
...大下宇陀兒(うだる)氏の「蛞蝓(なめくじ)奇談」(『新青年』増刊)これはショート・ストーリーである...
平林初之輔 「新人の諸作一括」
...生れし子は斬(き)り刻(きざ)みて一升樽(いっしょうだる)に入れ...
柳田国男 「遠野物語」
...(滝沢英輔 宛)うだる暑さに閉口...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
...三当旗一うだるような暑い午後だった...
山本周五郎 「新潮記」
...盆地のうだるような暑さに比べると気温もかなり低い...
山本周五郎 「新潮記」
...――まだ白河会津までは何百里」「うだるなア」「いっそ物の具など...
吉川英治 「大谷刑部」
...うだるような汗もわすれて...
吉川英治 「私本太平記」
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