...葉子はいらだちきって毒蛇(どくじゃ)のような殺気だった心になった...
有島武郎 「或る女」
...さらでだに苛立勝(いらだちがち)の心が...
石川啄木 「病院の窓」
...躁忙ひややかな火のほとりをとぶ虫のやうにくるくるといらだち...
大手拓次 「藍色の蟇」
...私が飢えと呼ぶこの何か知らない腹部のいらだちは私に食物を取ることについて忠告し...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...私のいらだちは収まりそうにないので...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...いらだち黙然としていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そのために彼らはいらだちと堪えがたい恥ずかしさとに陥った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...コーンのいらだちは極度に達した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いらだちも気忙(きぜわ)しさもなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...外界と接触することにたえずいらだちを感じた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いらだちやすいとともに忍従的なところがあった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...たぶんクリストフのいらだちに気づいたのであろう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...長吉(ちやうきち)はいつも忍会(しのびあひ)の恋人が経験するさま/″\の懸念(けねん)と待ちあぐむ心のいらだちの外(ほか)に...
永井荷風 「すみだ川」
...連日の執拗(しつよう)なゲリラ戦術に久しくいらだち屈していた士気が俄(にわ)かに奮(ふる)い立った形である...
中島敦 「李陵」
...その妻の挙動にも以前と違ういらだちが滲(にじ)んで来た...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...少しのお返事すらも女王のせぬことでいよいよ宮はおいらだちになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私はいらだち、むしょうに憤ろしかった...
山川方夫 「演技の果て」
...軽部の善良な心がいらだちながら慄えているのをそんなにもまざまざと眼前で見せつけられると...
横光利一 「機械」
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