...気の毒?――いや気の毒ではない...
芥川龍之介 「早春」
...向うでもいくらかいや気になり...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...間もなくいや気がさした私はこの店も出ることにし...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...僕はいや気がした...
岩野泡鳴 「耽溺」
...急にいや気がさして...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...俺もいや気がさしてきた...
高見順 「いやな感じ」
...田舎のお百姓を相手のケチな商売にもいや気がさして...
太宰治 「ヴィヨンの妻」
...いつも夫婦のあいだでは好き嫌いや気持ちのすれ違いが起こりまして...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
...それで松太郎がいや気がさしたのだろうという...
中里介山 「大菩薩峠」
...いや気の毒な事で――母はまだあるはずじゃが……」と一人で弁ずる河上一家(いっけ)の事を聞くつもりなら...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...いや気がさしたものか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何が羨(うらやま)しいの? こんな暮しの何処が羨しいの? あなたは次々に云ふ事が変つてゆく人なのね?」「いや気にさはつたら御免...
林芙美子 「浮雲」
...またいっそういいだろうが)彼らがこの地位にいや気がさし...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...那波支配人の官僚気質には全くいや気がさした...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...なにか――?佐山 いや気がつかなかったんです...
三好十郎 「胎内」
...かえって我々の奢(おご)った生活がせっかくの聖なる信仰にいや気をおこさせるようなことがあってはならないと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「河内守が乱心した」「いや気鬱(きうつ)の程度だとか」「何...
吉川英治 「私本太平記」
...自分が無我になった時――自分と天地がひとつの物になったような気持――いや気持などというものさえ失(な)くなった時...
吉川英治 「宮本武蔵」
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