...乃至(ないし)古今(ここん)の名家の書画でも必死に集めてゐる諸君子(くんし)には敬意に近いものを感じてゐる...
芥川龍之介 「蒐書」
...考(かんが)へれば意氣地(いくぢ)が無(な)いものさ...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...払はなければならないものが払へないのはほんたうに苦しい...
種田山頭火 「其中日記」
...房一はその捉へにくいものを捉へようとするかのやうにぢつとして考へに耽(ふけ)つた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...しかしすべての業績がよいものであるとは限らぬ...
津田左右吉 「日本に於ける支那学の使命」
...自分の母語ラテンがあまりに貧しいものであるとこぼしている...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...自分に従わないものをどしどしと征服して行くのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...凡そなつちやあゐないものであることを...
中原中也 「亡弟」
...帯の間に椿の花の如く赤いものが...
夏目漱石 「草枕」
...容易にベートーヴェンの深さと美しさに徹しないものだが...
野村胡堂 「楽聖物語」
...中には思いもよらぬ素晴らしい名香があります...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...怖いものに映る何にかを持つてゐるのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...観念によって全く説明し得ないもの...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...さらに長いものをもう一本...
柳田国男 「年中行事覚書」
...さてどちらへ車を向けて走らせて良いものか分らなかった...
横光利一 「上海」
...ひとつ力を合せて、大なる功をあげ、奴らを驚かせてくれよう」と、誓いも堅く、兵を揃えて出馬した...
吉川英治 「三国志」
...彼女の慟哭(どうこく)にはなんの交じり気もあいまいもない...
吉川英治 「私本太平記」
...大文字山(だいもんじやま)の裏を通って...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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