...姉もいま一度桑をやるからとこれも立つ...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...いま一度(ど)芳輔の両親にも話し...
伊藤左千夫 「老獣医」
...主人と主婦がいま一度目を通して...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...願わくは、いま一度...
太宰治 「一燈」
...いま一度見たいだけだ...
太宰治 「ろまん燈籠」
...初めのが早過ぎましたからいま一度読んであげましょう...
田山花袋 「田舎教師」
...いま一度は大越の土手を歩いているとひょっくり同僚の関さんにでっくわした...
田山花袋 「田舎教師」
...いま一度くり返すまでであるが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...いま一度試みる...
中谷宇吉郎 「異魚」
...私はそれにもかかわらずいま一度考え直してみる必要があると思う...
三木清 「語られざる哲学」
...それをいま一度趁(お)うようになるのも拒(さ)けられぬ女の心だった...
室生犀星 「荻吹く歌」
...初冬の買物のついでにその喫茶店にいま一度立ち寄ると...
室生犀星 「巷の子」
...」「或る外國の作家に、いま洗濯女と出來てゐながら、さらにいま一度、階段を登つて二階に寢てゐる女のもとに行くことが書かれてゐるが、原則として男でも女でも、それが新手の場合には生氣が蒸し返つてくるやうだ...
室生犀星 「はるあはれ」
...○「二銭銅貨」が新青年に発表せられた当時の思い出話は、一度ならず筆にも口にもしたことでもあるが、若い人たちには耳新しい読者もあろうし、それに古い読者にもあの当時の雑誌編集の内幕話は、いくらか興味もあろうかと、いま一度、あのころのことをふり返ってみる...
森下雨村 「三十六年前」
...いま一度あのころの気持になって考えてみたいと思うようなことがいろいろある...
柳田国男 「雪国の春」
...いま一度不必要に穏当なる前代の読み本世界にもどろうとしているのである...
柳田国男 「雪国の春」
...……一味への申しわけには、六波羅相手に、斬り死にするが本意なれど、いま一度、俊基朝臣にお目にかかり、身の潔白を申しあげてお詫びせねば、死ぬにも死ねぬなどと、狂気のように喚(わめ)いて、いずこへともなく走り出たまま、今日まで行方も知れないのです」「そうか...
吉川英治 「私本太平記」
...その二いま一度、私は瀬戸内海の島に渡つて行つたことがある、備前の宇野港から數里の沖合に在る直島といふのへ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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