...少しも僕の顔を見ずに殆ど虎の唸るやうに僕の話を截(き)り離した...
芥川龍之介 「歯車」
...犬と関係のある野生動物は決して吠えず、唸るだけである...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...軍人は唸る様に「ウウ」と答へた...
石川啄木 「雪中行」
...ブン/\唸る独楽(こま)や...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...」やたらに唸るのである...
太宰治 「黄村先生言行録」
...唸るほどほつとした...
太宰治 「道化の華」
...この唸る声を聞くと...
中里介山 「大菩薩峠」
...唸る声はそこから聞えるのです...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...「河内屋には金が唸るほどあるでせう」「それはあるだらう」「その金には眼もくれず...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なにかが走り抜けたあとの速さだけがわたしの耳もとで唸る...
原民喜 「火の唇」
...霊媒は急に唸るのをやめて...
久生十蘭 「雲の小径」
...その場合になつて厭と云はれては困るから、ウチの社長はこの国家的事業に対しては当然爵位が授るであらうといふ場合なのだから――といふ意味のことを伝へたと云つて実父は(斯んな風に簡単に述べると、そしてそれが実現しない――樽野の亡父を除いた仲間にとつては未だ過去のことではない、大地震の為に頓座を来して稍模様は変つてゐるものの! と舅は云つてゐる――今から思ふと、実父ばかりが単に愚かな滑稽人物に写つて困るが、少くともその頃は仲間達がさういふ類ひのことを口にしても、埒外の者でさへそれを無稽な話と思ふ者はない生々した雰囲気だつた、直ぐに理由を訊きたがる樽野にとつても――)吾家に戻ると一同を呼び集めて酒盃をとらせて、趣味に反するであらうとはさすがに行きとどいた友達の言葉だが、今はもう自己云々の時ではないといふやうなことを述べると、不図、背を伸して独白めいた太い調子で、思はず「貴族院議員――か!」と、唸ると、盃を宙につまみあげた儘の手の先を震はせながら、いつまでもあらぬ方へ眼を据えてゐたことがある...
牧野信一 「円卓子での話」
...長五 どうした? 何だ? よく唸る男だぜ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...クソッ! (と銃の台尻を肩につけて観客席をねらって見て)昨日からの結城の合戦にも居残らされるし、腕が唸るぞ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...唸ると、楽である...
吉川英治 「平の将門」
...それっ』ぴゅっん――と細い刃金(はがね)でも唸るように刀が鳴った...
吉川英治 「夏虫行燈」
...犬はこの石鹸石を好まぬらしく作業中不安げに唸る...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...耳元で唸るのが聞こえました...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
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