...怨靈(をんりやう)の鍬形(くはがた)の差覗(さしのぞ)いては消(き)えるやうな電光(いなびかり)が山(やま)の端(は)に空(くう)を切(き)つた...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...電(いなびかり)は些(ちっ)と気が無(ね)えがね...
泉鏡花 「浮舟」
...いなびかりがして...
江戸川乱歩 「鉄人Q」
...月の光の射した窓の障子に電光(いなびかり)のような青い光がきらきらと映った...
田中貢太郎 「山姑の怪」
...・いなびかり別れて遠い人をおもふこうろぎこうろぎ風鈴が鳴る八月十七日朝...
種田山頭火 「行乞記」
...茄子の煮たの)・かあかあと鳴いたゞけで山の鴉はあえぎのぼる並木にはひでりのほこり・こんなに子供があつてはだかではいまはる・笠へ落葉の秋が来た・なんでもない道がつゞいて曼珠沙華・うらは蓮田できたなくてきやすい宿・旅の夜空がはつきりといなびかりする・ほんとうによい雨が裏藪の明ける音・今日の陽もかたむいたひよろ/\松の木追加・まんぢゆさけさきわたしの寝床はある(帰庵)九月十四日夜中に雨の音をきいた...
種田山頭火 「行乞記」
...どしやぶりのいなびかり...
種田山頭火 「其中日記」
...――あの稲光(いなびかり)で...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...まるで電光(いなびかり)のように...
グリム 中島孤島訳 「杜松の樹」
...その中にいなびかりがひらめいてゐました...
新美南吉 「百姓の足、坊さんの足」
...頭の中へ稲光(いなびかり)みてえにキラキラと...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...電光(いなびかり)のように『荒鷲』をおそった...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...昇が顔で電光(いなびかり)を光らせた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...さい前よりまゆのあたりに幾たびもいなびかりをさせて聞きいたりしが...
三宅花圃 「藪の鶯」
...ぴかっ――と青白い雷光(いなびかり)が...
吉川英治 「三国志」
...回顧の電光(いなびかり)となって...
吉川英治 「私本太平記」
...電光(いなびかり)のように...
吉川英治 「醤油仏」
...凄まじい雷光(いなびかり)が...
吉川英治 「宮本武蔵」
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