...その成長のいとなみに朗かなる喜びを與へるであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...往々その生活内容に對する餘念のないいとなみを閑却する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...地(つち)には蟻のいとなみを...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...まじくらに――なに營(いとなみ)のすさびなる――生(いき)の力に驅(か)られたり...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...薪とりにいでし四十九日目の待夜(たいや)也とていとなみたる仏(ぶつじ)も俄(にはか)にめでたき酒宴(さかもり)となりしと仔細(こまか)に語(かた)りしは...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...年毎(としごと)に(さけ)の時にいたればその漁(れふ)をなして生業(いとなみ)の助(たすけ)とせり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...ましてこういう晩にこういう場所にうずくまっていると人間のいとなみのあとかたもなく消えてしまう果敢(はか)なさをあわれみ過ぎ去った花やかな世をあこがれる心地(ここち)がつのるのである...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...・この花を見つけた蝶の白い風・陽が落ちるそよ風の青い葉が落ちる・ゆふ風いそがしい蜘蛛のいとなみがはじまる六月廿五日明けゆく空...
種田山頭火 「行乞記」
...□時としてはよい種子も播け!今日の私の買物一金十五銭 石油三合一金十一銭 マツチ大函一金十銭 ハガキ五枚一金五銭 切手十枚┌いとなみ――労働┐│ ├たのしいはたらき└たはむれ――遊戯┘四月二日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...というのはあなたの父母の性のいとなみの結果でしょう? あなたはこれを笑いますか? これをけがらわしきものとして...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...性のいとなみなすをわずか五日か十日の間だけ...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...現世のいとなみをしやはるねん』って……そないにいわれると...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...「アインフリイト」のいとなみは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...そしてこれらの現実のいとなみが...
宮本百合子 「結婚論の性格」
...一人々々離れて営(いとなみ)せり...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...その日その日のいとなみの...
山本周五郎 「おれの女房」
...家庭をいとなみ妻子をやしなって...
山本周五郎 「竹柏記」
...そして典韋の魂魄(こんぱく)をまねくの祀(まつり)をいとなみ...
吉川英治 「三国志」
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