...妻や子をいつくしむまことの我にかへりけるかな...
石川啄木 「悲しき玩具」
...彼等は弱きをいつくしむ...
太宰治 「道化の華」
......
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...恩愛の父ヘクトール 400めでいつくしむ幼兒(をさなご)は美麗の星にさも似たり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...藍光の目の耀けるアテーネー汝二人をいつくしむ』智謀に富めるオヂュシュウス其時答へて彼に曰ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...で結局僕は僕の心の虫をいつくしむんだ...
中原中也 「私の事」
...金がありや申分はないがね」誘(さそ)ひに來たガラツ八の八五郎をからかひ乍ら相變らず植木の新芽(しんめ)をいつくしむ錢形の平次だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...金がありゃ申分はないがね」誘いに来たガラッ八の八五郎をからかいながら相変らず植木の新芽をいつくしむ銭形の平次だったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それを人知れずいつくしむ八五郎の姿を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まるで母親が子供をいつくしむかのよう扱った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...虧(か)けた茶呑(ちゃの)みの陶器をいつくしむように撫(な)でまわし...
本庄陸男 「石狩川」
...いつくしむことだけは...
正岡容 「小説 圓朝」
...理由もなく幼年時代をいつくしむような感傷は...
宮本百合子 「思い出すかずかず」
...私は未到のものの故に猶若々しく猶その成熟をいつくしむ自分たちを感じます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...自分は自分だけの世界で小さな自然をいつくしむ感情...
室生犀星 「故郷を辞す」
...ちょうど恋愛の情念がそのいつくしむ人にもろもろの美や愛嬌を貸し...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ようやく彼女をいつくしむ心でわが身をいつくしむようになった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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