...祖母なる人のいとめでいつくしみ給ひて...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...太陽はますます自分のなごやかな光りといつくしみとのかがやきを増し...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...いつくしみたい気持さえあるのだ...
太宰治 「デカダン抗議」
...ちょうど我が児を舞台に立たせる親のようないつくしみを以て...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...同胞にも劣らないやうな窕子の平生のいつくしみがそこにありありとくり返されて來た...
田山花袋 「道綱の母」
...老人は子供をいつくしみ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この少年天才をどんなにいつくしみながら仕込んだことか...
野村胡堂 「楽聖物語」
...好きな植木の若芽をいつくしみ乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
樋口一葉 「さをのしづく」
...俺があれの脂粉の香をいつくしみ初めて...
平出修 「畜生道」
...いつくしみの目を向けた一松斎は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...わが父母限り無くわれをいつくしみ給へば...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...我が父母はただ只管に限り無くわれを愛(め)でいつくしみ給ひき...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...そこに独特のいつくしみ合いをもって生きつつある歌の数々は...
宮本百合子 「歌集『仰日』の著者に」
...作者は限りないいつくしみでそれを描いて居りますね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...彼女の方がわたしにわたし自身を一そういつくしみ愛させるのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ひとりわが太祖武帝、民をいつくしみ、六合(りくごう)をはらい清め、八荒(こう)を蓆(むしろ)のごとく捲いて、ついに大魏国を建つ...
吉川英治 「三国志」
...御生前のおいつくしみも...
吉川英治 「新書太閤記」
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