...時代に捨(す)てらるるさびしさがいっそう苦しいのである...
伊藤左千夫 「老獣医」
...太っているだけにいっそうみじめな...
江戸川乱歩 「影男」
...いっそうみじめな風景になる...
太宰治 「禁酒の心」
...いっそう震え上るであろうし...
橘外男 「逗子物語」
...いっそう決行を期そうとしたのじゃないかな!安重根 そういう気持ちも...
林不忘 「安重根」
...大山鳴動して一鼠(いっそ)が飛び出したといったようなときの笑いは理知的であり...
寺田寅彦 「自由画稿」
...そして彼女はまたいっそう頼もしい心地(ここち)で生活しだした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ジャヴェルは前よりもなおいっそう彼を避けていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そこに義理を立てるつもりはないと思って、いっそ、この金のある限り、二人で旅をしてみたいなんぞと仇(あだ)し心が出ないことはなかったが、今のわたしの身になってみると、もう、そんなお金はいらない、身の振り方がきまってみると、あとはお財(たから)は腕から出て来る、そこは憚(はばか)りながら芸が身を助ける自分の力、これから先に大金は用があって要がない...
中里介山 「大菩薩峠」
...いっそ廃(よ)したらよかろうと思うのに...
夏目漱石 「永日小品」
...またいっそういいだろうが)彼らがこの地位にいや気がさし...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...ヴォートランの冷静さは彼をいっそう不安にした...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...いっそのこと、あたしがメグと結婚して家庭のなかに安全にしておきたいわ...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...いやそれよりもいっそうあなたのものなるもろもろの御特質があなたに与えるところの優越によって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いっそう理性に世話をやかす...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...逸足(いっそく)の赤兎馬(せきとば)...
吉川英治 「三国志」
...いっそ死のうか...
吉川英治 「私本太平記」
...――だから、いっそもう、したいことを、どんどんして行かなけりゃ損だと、考えなおしたのさ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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