...さては我をこの橋上より身を投ずる者と思いてかくねんごろには言わるるよと心付きて恥(はず)かしく...
饗庭篁村 「良夜」
...やはり将来は作家仲間に身を投ずる意志があるらしかつた...
芥川龍之介 「秋」
...湖の底に身を投ずるか...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...しかるに彼の信者にしてその事業の速成を願い塔の頂上より身を投ずる愚と不敬とを学ぶものあるは実に歎ずべきにあらずや...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...身を投ずる能はず...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...直接革命運動に身を投ずる者も少くなかった...
太宰治 「惜別」
...いますぐ政治運動に身を投ずる者の憂国の至情もわかるが...
太宰治 「惜別」
...必ずしもいますぐ政治の直接行動に身を投ずる必要は無い...
太宰治 「惜別」
...どんな傑作でもよろこんで火中にわが身を投ずる...
太宰治 「断崖の錯覚」
...日夜都会に向つて身を投ずるのを躊躇(ちうちよ)しないのであつた...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...下へ身を投ずる構えだけでもしたのなら...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...一のリズムに身を投ずることである...
豊島与志雄 「幻覚記」
...負けたほうはそのままライン河に身を投ずるはずだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もし文芸界に身を投ずるとしたならば...
豊島与志雄 「愉快な話」
...彼はあたかも深淵(しんえん)に身を投ずるがごとく暗夜のうちにつき進んだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それはオデットがとうとう打負かされてスワンの腕の中に身を投ずる瞬間だ...
堀辰雄 「プルウスト雜記」
...何人も事業に身を投ずるに当って覚悟しなければならないものである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...駈け出しの小僧ほどしばしば危険に身を投ずるというのが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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