...)そこでは、いっさいの悪が、眼底を払って、消えてしまう...
芥川龍之介 「偸盗」
...ところで、この御殿のあるじの王さまは、もうなが年のやもめぐらしで、そのかわり、年とったおかあさまが、いっさい、うちのことを引きうけておいでになりました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「人魚のひいさま」
...そしていっさいの出来事をただ観照的にのみ見て...
大杉栄 「続獄中記」
...すなわち御機嫌取りを必要とする向きにはいっさい眼をくれなかったのである...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...自分が持っているいっさいのものを投げすて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...いっさいを阻止することができ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...あのマドレーヌその人であろうとは! しかも激しく侮辱してやったその瞬間に自分を救ってくれようとは! それでは自分は思い違いをしていたのか? それでは自分はまったく心を変えてしまわなければならないであろうか?……彼女にはいっさいわからなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...いっさいのことを排して再び正直な人間となった後...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...神の手に成るいっさいのもののうちで...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ホテルの外にもいっさい人が住んでいるようには思われない...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...バルナバスがかつてひき起こしたいっさいの怒りをまず忘れさせたのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...いっさい投げ出してしまって...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...いっさい無関心な叔母が...
久生十蘭 「あなたも私も」
...医者などはいっさい傍によせつけないから...
久生十蘭 「ハムレット」
...いっさい干渉しないから...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...いっさいなくなるわけだ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...いっさいを了解した...
山川方夫 「あるドライブ」
...いっさいのうるさい事からさっぱりと手を切って...
山本周五郎 「追いついた夢」
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