...無論彼女は、いち早く、椋島の姿をみとめたのである...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...いち早くそれを聞きつけたのだ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...彼等はいち早く魚群を見つけて其上に円陣をつくる...
高村光太郎 「気仙沼」
...婆はいち早く座敷の不首尾に気附いて...
太宰治 「新釈諸国噺」
...松江はいち早く立ちあがった...
壺井栄 「二十四の瞳」
...いち早く孤児の世話をやり始めた...
永井隆 「この子を残して」
...いち早く炊出しもあるし...
中里介山 「大菩薩峠」
...いち早くそれとなく他人の名前を暗示して置いて...
中村地平 「南方郵信」
...如何にしてこの事件をいち早く本社に報道するかという職業意識であった...
平林初之輔 「頭と足」
...いち早く通ずる曠野(こうや)の淋しさであった...
本庄陸男 「石狩川」
...世界の固有名詞の間を飛翔したそれは彼の「風の歌」だったウスリのパルチザンを讃え中国の白テロにいち早く抗議した彼もとう/\風を引いた牢獄の木の扉は...
槇村浩 「人民詩人への戯詩」
...土地がなおかなり十分にあるのに資本と労働に対する需要とがいち早く妨害されるのは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...日本の港からあがって来た資本主義の独占的な本質にくっついて動くに必要な程度にまでいち早く自身の独占資本性を推進させた...
宮本百合子 「偽りのない文化を」
...この答はいち早く決断して言いしにあらず...
森鴎外 「舞姫」
...孫権は、いち早く、「この軍(いくさ)は不利」と、見たので、思いきりよく本国へ引揚げてしまったが、弱冠凌統の名は、一躍味方のうちに知れ渡ったので、「まるで、凌統を有名にするために、戦いに行ったようなものだ」と、時の人々はいった...
吉川英治 「三国志」
...いち早く驕(おご)りを示し人民の範たることを打ち忘れ...
吉川英治 「三国志」
...いち早く谷外の本陣を彼方へ移したものと思われます」聞くと司馬懿は...
吉川英治 「三国志」
...「心得てござります」いち早くも...
吉川英治 「神州天馬侠」
便利!手書き漢字入力検索