...三四月にいたり雪消(きえ)てのち死骸(しがい)を見る事あり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...足を投げ出したり頬杖をついたりして無作法な様子をして句作に耽(ふけ)っている一座の様子を流し目に見てあまりいい心持もしなかったろうが...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...忌みの中にあまり出歩いたりしたので物の怪でもついたのではあるまいかといふ氣がして...
田山花袋 「道綱の母」
...へたな口を利いたりしますと...
豊島与志雄 「二つの途」
...また涙ぐんでいたりした...
豊島与志雄 「古井戸」
...このあたりに彷徨する野良犬が五六頭、雨降りの時候でもあるまいに、まっしぐらにくつわを並べて、このところまで飛んで来て、息をフウフウ吹きながら、棺の廻りに走(は)せつけ、飛びついたり、はねかかったり、臭気をかいだり、上へ乗ったり、下をくぐったりして、この寝棺を取巻くのでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...柱がくっついたり離れたりするので...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...私はぼつとして、そこに、指先きで、塀の落書のやうな人の顔を、かいたりした...
牧野信一 「悪筆」
...私は妙に意外な感を抱いたりした...
牧野信一 「毒気」
...長常この下絵にては得彫らじといいたり...
南方熊楠 「十二支考」
...こすり附けたり噛みついたりしていても...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...組みついたり倒しあったりするのは自然である...
山本周五郎 「菊千代抄」
...「ぼくだよ」と彼は子供たちにあいそ笑いをし、追われでもしているように、おちつかない眼であたりを見やりながら云った、「――うちにいたばんくんはどうしたか知ってる?」「知ってる」と子供の一人が答えた、「かぼちゃだろ」「ああかぼちゃだ、どうしてる」「どうもしないよ、まだもとの家にいるよ、なあ」その子がなかまに同意を求めると、みんな頷いたり、いるさ、とか、もとのまんまだよ、などと云った...
山本周五郎 「季節のない街」
...ソヨ風のたび油煙(すみ)を吹いたり火をハゼたりした...
吉川英治 「私本太平記」
...上げたり措(お)いたりしているに過ぎなかった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...盆莚(ぼんござ)をしいたり...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...笑いさざめいたりして...
吉川英治 「源頼朝」
...背をたたいたりした...
吉川英治 「宮本武蔵」
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