...さしもに堅固(けんご)な王子の立像も無惨(むざん)な事には礎(いしずえ)をはなれてころび落ちてしまいました...
有島武郎 「燕と王子」
...厳(いつく)しき門の礎(いしずえ)は...
泉鏡花 「薄紅梅」
...生物学を知らずして精神科学を修めるものはあたかも礎(いしずえ)なしに家を建てるようなものであるゆえ...
丘浅次郎 「誤解せられたる生物学」
...雲までとどかせるつもりの方尖碑(オベリスク)の巌畳(がんじょう)な礎(いしずえ)でもあるかのような観を呈した...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...礎(いしずえ)らしい石が草の中に散らばり...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...彼女はここに王国の礎(いしずえ)を置くことになったものらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...徳川の礎(いしずえ)はいよいよ鞏固(きょうこ)で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ムルデの河波は窓の直下のいしずえを洗いて...
森鴎外 「文づかい」
...動かしがたい真理の礎(いしずえ)を見出す...
柳宗悦 「工藝の道」
...丁度確(しっか)りした大きな礎(いしずえ)の上に家を建てることと同じでありまして...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...一家一族をささげて徳川のいしずえとなるためにお仕え申したのだぞ」「…………」「ご馬前にさき駈けして...
山本周五郎 「死處」
...かかるおんなこそ国のいしずえとも思われ...
山本周五郎 「日本婦道記」
...羅生門の礎(いしずえ)をまんなかに...
吉川英治 「私本太平記」
...もと裾野では鏃師(やじりし)の鼻かけ卜斎(ぼくさい)――いまではこの城の礎(いしずえ)とたのまれる上部八風斎(かんべはっぷうさい)だった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...御当家の礎(いしずえ)を根として...
吉川英治 「新書太閤記」
...世々の隆昌の礎(いしずえ)がすえられるとはいえません...
吉川英治 「新書太閤記」
...忠義は国の精神(こころ)の礎(いしずえ)であるから...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...インドの祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)は礎(いしずえ)をとどめているに過ぎぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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