...廊下は礎(いしずえ)に続き...
有島武郎 「或る女」
...個性を礎(いしずえ)としてその上にありのままのお前を築き上げなければならない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...さしもに堅固(けんご)な王子の立像も無惨(むざん)な事には礎(いしずえ)をはなれてころび落ちてしまいました...
有島武郎 「燕と王子」
...淡島屋の身代の礎(いしずえ)を作ったのは全く二代目喜兵衛の力であった...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...そは磐をその基礎(いしずえ)と為したれば也...
内村鑑三 「聖書の読方」
...礎(いしずえ)もすえず掘立(ほりたて)たる柱(はしら)に貫(ぬき)をば藤蔓(ふぢづる)にて縛(くゝ)りつけ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...雲までとどかせるつもりの方尖碑(オベリスク)の巌畳(がんじょう)な礎(いしずえ)でもあるかのような観を呈した...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...礎(いしずえ)の下の豆菊這(は)ひ出でて崩簗(くずれやな)水徒(いたず)らに激しをり十月二十八日 丸之内倶楽部俳句会...
高浜虚子 「六百句」
...礎(いしずえ)らしい石が草の中に散らばり...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...あらぬ礎(いしずえ)を一度び築ける上には...
夏目漱石 「薤露行」
...家々の礎(いしずえ)までも今は残らず粉である...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...お家万代の礎石(いしずえ)を据えたと信じている大変な親爺(おやじ)で...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...取壊した跡の礎(いしずえ)と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...羅生門の礎(いしずえ)をまんなかに...
吉川英治 「私本太平記」
...御当家の礎(いしずえ)を根として...
吉川英治 「新書太閤記」
...世々の隆昌の礎(いしずえ)がすえられるとはいえません...
吉川英治 「新書太閤記」
...礎(いしずえ)となっていればこそ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...インドの祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)は礎(いしずえ)をとどめているに過ぎぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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