...遥か沖合には漁火(いさりび)二...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
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伊良子清白 「孔雀船」
...雲の湊(みなと)の漁火(いさりび)か...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...海の皺(しわ)や漁舟(いさりぶね)...
梅崎春生 「幻化」
...遠くに漁火(いさりび)がきらめいているかと思うとまたどこからともなく横笛の音が哀れに聞える...
太宰治 「惜別」
...できれば拭いさりたいといたわり大切にしてきたぼくが...
田中英光 「さようなら」
...漁火(いさりび)一つ見えぬ...
寺田寅彦 「嵐」
...夜は沖に明滅する白魚舟の漁火(いさりび)も見えるのであった...
徳田秋声 「縮図」
...漁(いさり)にかえる海人(あまびと)か...
直木三十五 「南国太平記」
...遠く松島湾の方のいさり火を眺めて...
中里介山 「大菩薩峠」
...ほこりかも吹きあげたると見るまでに沖邊は闇し磯は白波眞白帆にいなさをうけて川尻ゆ潮の膨れにしきかへる舟いさりぶね眞帆掛けかへるさし潮の潮目搖る波ゆりのぼる見ゆ利根川の冬吐く水は冷たけれどかたへはぬるし潮目搖る波利根川は北風(かたま)いなさの吹き替へにむれてくだる帆つぎてのぼる帆滿潮河口に浸入すれば河水と相衝き小波を揚げて明に一線を畫す...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...海とも空ともつかぬあたりに天草のいさり火が吹きすさぶ凩(こがらし)に明滅する如く微かにまたゝいてゐるのであつた...
長與善郎 「青銅の基督」
...漁火(いさりび)は明滅す...
夏目漱石 「草枕」
...暗い奥に燈がいさり火のようにゆらゆらと光っている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...あらたへの藤江の浦にいさりする海人(あま)とか見らん旅行く我をという古い歌があるのを見れば...
柳田国男 「木綿以前の事」
...いさり火模様描くものは...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...有明(ありあけ)の海の漁灯(いさりび)とも見えまして...
吉川英治 「江戸三国志」
...漁火(いさりび)の影もない...
吉川英治 「源頼朝」
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