...余はいくぶんか不快でなくなった...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...おれの苦しい心はいくぶんか楽(らく)になった...
芥川龍之介 「偸盗」
...個体間の暴力および詐欺を抑圧することがいくぶんかでもゆるんだならば...
丘浅次郎 「自然界の虚偽」
...従来全く不可解であった謎もいくぶんかわかるようになり...
丘浅次郎 「人道の正体」
...その中間にはいくぶんか...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...その時はすでに自分の精神にいくぶんか異常を呈しかかったものと見なして注意するがよろしい...
丘浅次郎 「脳髄の進化」
...いくぶんか自由に考えることができよう...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...そしてそれは彼がその経験を非とするいくぶんかの誠実を残しもっており...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...感覚的な外観の底にかくれた不可達の生命をつかもうとする熱望衝動(インパルス)が同じ方向に動こうとする吾々の心にもいくぶんかの運動量を附与しないだろうか...
寺田寅彦 「帝展を見ざるの記」
...必ずいくぶんか誇張されて頭に残るかもしれない...
寺田寅彦 「電車の混雑について」
...いくぶんか相応じるように見えるのは興味のある事である...
寺田寅彦 「時の観念とエントロピーならびにプロバビリティ」
...異常に発達したたまの食欲はいくぶんか減ってそれほどにがつがつしなくなって来た...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...いくぶんか醒(さ)めることができた...
蜷川新 「天皇」
...自分の権利のうちのいくぶんかをだれかに譲ることになるのではないかという不安から...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...なかまがいくぶんか雑駁(ざっぱく)になったことである...
柳田国男 「母の手毬歌」
...ある家はいくぶんか早めに...
柳田国男 「母の手毬歌」
...いくぶんか正直(しょうじき)らしいと...
吉川英治 「神州天馬侠」
...熟柿のような顔の眼は、まだ、いくぶんか、とろんとしている...
吉川英治 「平の将門」
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