...幾分(いくぶん)尾鰭(おひれ)をつけて面白(おもしろ)おかしくなっているまでじゃ...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...幾分(いくぶん)その辺(へん)の事情(じじょう)には通(つう)じて居(い)るつもりでございます...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...まだいくぶんは気がしっかりしていた...
海野十三 「火星兵団」
...いくぶん得意にひびく自分の語調に気がついたか...
海野十三 「地獄の使者」
...そしていくぶん人間ばなれのした生活をしていた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...たといそれが事実だとしても幾分(いくぶん)か彼女の不具を憐(あわ)れみ惜(お)しむ感情が手伝っていたであろうが佐助に至ってはそうでなかった...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...異常に発達したたまの食欲はいくぶんか減ってそれほどにがつがつしなくなって来た...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...しかし三毛の死はみんなが惜しんでいるという自覚が自分の心の負担をいくぶん軽くするように思われるのであった...
寺田寅彦 「備忘録」
...フェリアの気はいくぶんか落ち着き...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...恁(か)うしておつぎは卯平(うへい)に向(むか)つて彼(かれ)が幾分(いくぶん)づゝでも餘計(よけい)に滿足(まんぞく)し得(う)る程度(ていど)にまで心(こゝろ)を竭(つく)すことが...
長塚節 「土」
...いくぶんか小遣い取りのつもりで...
夏目漱石 「三四郎」
...予も幾分(いくぶん)か頭痛を感ずることあるも...
野中到 「寒中滞岳記」
...いくぶん弱いですが...
久生十蘭 「だいこん」
...自分ながら幾分(いくぶん)か気がついた...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...それから暫らくするとその事をいくぶん後悔し出しながら...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...もういくぶん春めいて来ているから...
堀辰雄 「雪の上の足跡」
...自分の悲しみでうつろになった心をいくぶん補わせることにはなるであろうと薫が思ったというのは宿縁があったものであろう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...須貝 いくぶん……はね...
森本薫 「華々しき一族」
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