...余はいくぶんか不快でなくなった...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...歴史とは大人物の伝記のみとカーライルの喝破(かっぱ)した言にいくぶんなりともその理を認むる者は...
石川啄木 「初めて見たる小樽」
...その残りのいくぶんは依然として訂正の必要がないということは遣憾の極みである...
伊丹万作 「広告」
...牛のそれの如く舌がいくぶん長くなっているのである...
太宰治 「女人訓戒」
...そうして学界にいくぶんの貢献をする...
寺田寅彦 「科学者とあたま」
...いくぶんの寛恕(かんじょ)をもってこれに臨むということもできるかもしれない...
寺田寅彦 「破片」
...やや前記のモンタージュに類する要素をいくぶんか備えたと思われるものもあるかもしれない...
寺田寅彦 「ラジオ・モンタージュ」
...いくぶん妙ではあります...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...人生のなにものたるかもいくぶんか判明し...
新渡戸稲造 「自警録」
...いくぶん虚無的な...
原民喜 「滑走」
...いくぶんの報償をいただければ...
久生十蘭 「あなたも私も」
...いくぶんでも梓さんを慰めるにちがいないと思った...
久生十蘭 「キャラコさん」
...いくぶん遠回しで間接的な...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...少年よりいくぶん早熟(ませ)ているらしい少女は思い切ったように言った...
堀辰雄 「あいびき」
...それを彼の書齋のなかに見出したことはいくぶん意外であつた...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...いくぶん弱々しい声に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...そんな人たちをいくぶんでも...
三好十郎 「肌の匂い」
...書物も読む気のしないほどの気分がいくぶん慰められるかもしれぬと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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